7月4日
楠木正成像制作  〔2次作業・くり抜き〕


叩きノミの作業がほぼ終了した時点で像を二つ割りにします。中をくり抜き空洞にするためです。良く乾燥した良質のヒノキ材を使っていますが、新しい木肌が出ますと木の中心部に向かって縮まろうとする力が働きます。その力がひび割れを起こすのです。中をくり抜くのは割れを防ぐためと、全体を軽くして完成後に扱いやすくするのです。くり抜きの作業は叩きノミを使いますが出てきた顔の各部を出来るだけ傷つけないようにパットを敷き細心の注意を払います。くり抜き終了後、中に落款を記し、ソクイ(ご飯を練った接着剤)で張り合わせ、何ヶ所か竹釘で止めます。これから表情を整える作業に入りますが、叩きノミは殆ど使わず突きノミと彫刻刀の仕事です。

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