子豚と子猫

 中国の農村に行くと、豚は到るところでみかける。彼らは、とても自由だ。少なくとも食べられるまでは。いつも、あちこちを歩き回って、食べられるものを探す。そうやつて、豚は太り、人間にとって汚い物を始末してくれる。猫はどうだろう。この子猫は、麗江の店で買われていた子猫。みるからに痩せていた。中国では、実は、ペットについては農村を除いては厳しい規制がある。わたしたちが行っていたある日。昆明で、登録されていない犬の取り締まりがあり、大型犬が55匹その場で射殺されたという記事が出ていた。この子猫は、人間に食べられる心配はないが、少し、世の中を警戒しているような感じだった。
 願わくは、子豚は、人間に食べられるその日まで気ままに生きてほしいし、子猫は、精一杯世の中を警戒して長生きしてほしい。2000年8月のある日。