ピアノレッスンの日々

 

00/10/30
昨日はちょっと無理をして練習したので、午前中は親指の付け根や腕の筋肉が痛かったっす。でも家に帰って弾いてみると、とても調子よく弾けるので1時間の練習を2回の計2時間。ここに来てかなりよく弾けるようになって、なんとか入院前のレベルを超えてきました。ようやく持久力も戻ってきたので、1時間くらいずーっと弾きっぱなしでも大丈夫。でもツエルニーが長い曲になってきたこともあって、合計2時間ではちょっと足りない感じ。
ツエルニーはともかく、バッハとシューマンは曲の密度がかなり高いので譜読みに時間がかかるのが困りもの。今日みたいな平日に譜読みしているようだと弾き込む時間がなくなっちゃうんです。休日に集中的に譜読みしてできるだけ覚えてしまわないといけないなあと思いました。
00/10/29
26日にヨドバシで大量ゲットしたCDなんだけど、ショパンのバラード&スケルツオだけでもかなりの量になっていて、いろんな演奏家の演奏を聴き比べることができます。いま気に入ってるのはクリスティアン・ツィメルマンのバラード集で、とにかく音色が美しい。でも同時収録の舟歌や幻想曲はもっと凄いように思う。特に舟歌の最後に盛り上がるところなんかけっこうなスピードで弾いちゃうんだけど、その中でもここぞというm7-5が出てくる箇所で「ふっ」とルバートが入ったりしてめちゃくちゃ泣ける。この人のショパンは感傷的でなく細部まで制御が行き届いていて、なおかつ構成を大きくとらえた演奏なんだけど、舟歌に関しては頭脳だけでは弾けない領域に到達してるみたい。いろんな人の演奏を聴いたけどツィメルマンの舟歌を聴いて初めて自分でも弾いてみたいと思いました。でも難しいんだよねー。ショパンの曲の中で最高に難しいと言われるのは事実で、技術的にも精神的にも向上しないと弾けないわな。
00/10/28
ツエルニー40番はNo.7〜9を練習。No.7/8はほとんど弾けますが、No.9はまだ弾けない。しかしかなり難しくなってきて、気合いを入れて練習しないと。ただ、ちゃんと練習していくとどんどん上手くなっていくのがわかり、技術が身につく実感を味わえます。インヴェンションは3番、シューマン・ユーゲントアルバムは「五月の曲」と「小さな練習曲」。五月の曲はポリフォニーが込みあっていて、「トロイメライ」なんかよりも遙かに難しいので困った感じ。
00/10/26
ヨドバシでG4 Cubeを買ったら大量のポイントを貰ってしまったので、クラシックのCDを中心に10枚程度ゲットしてきました。ワーナーの1枚1000円の廉価版シリーズが良い。安いんだけどちゃんとした演奏ばかりで、どれを買っても大きくはハズれない感じ。まだ30000円分くらいのポイントが残ってるんで、あと30枚くらいはゲットする予定。←ってゆうか、それだけのCDの置き場所をどうする。
00/10/24
会社の近くのCDアウトレットで安いものを大量にゲット。その中でやっぱりアルゲリッチ/wコンドラシンのチャイコ1番協奏曲(1980年)がすごかったっす。最初の序奏を聴いただけで「ああ、やっぱりこの人ってすごい。降参。」って思えてしまうのねー。ライヴなんだけど、ショパンコンクールのオープニングコンサートの時のような爆奏ぶり(笑)。かろうじて理性も感じられるミスタッチが少ないし、音楽の流れがすごく自然にできている感じ。アルゲリッチのチャイコ1番ではこれが一番良いように思います。
00/10/22
ショパン・コンクールが終わり、かの中村紘子先生が以前より高く評価していたリ・ユンディ君(中国、まだ18歳!)が第1位となりました。ショパン・コンクールは15年前にブーニンが1位になっていらい、前回・前々回と『1位なし』で物足りない感じだっただけに、今回はなんとしても1位を出すという審査員の心意気が見えますね。なお、実際にポーランドまで行った方の素晴らしいコンクールレポートが満載されたWebページがありますので、Googleあたりで検索して読んでみてください。←URLくらい書けってカンジ。ってゆうかGoogle、いまいちばん好きな検索エンジンだわ。速い・軽い・ヒット率良いと3拍子そろってるかも。gooやinfoseekでありがちな取りこぼしが少ないのが良いっす。それこそショパン関係の調べモノなんか簡単にできちゃう。ってゆうか、さっきGoogleで検索したけど、コンクールレポートは最近できたページなので見つからなかったわ(爆)。http://www.piano.or.jp/chopin/index.htmlです←そのままやんけ。
00/10/15
日曜ですがピアノレッスンを入れてもらいました。
ツエルニー40番はNo.6がOK。No.7は左手の練習なのですが、いまいちダメ。僕は左右の差が大きくて、右手はかなり弾けるのに左手はお粗末なので左手の練習を多くしましょう、という感じです。インヴェンションはNo.1がOK。No.2もかなりよく弾けるけれど、もっと良くなるので保留しつつ次の曲をやることに。シューマンも5月の曲はOK。『えーっ、どうしちゃったの?シューマンらしく弾けてるし、すごくいいと思う!!』かなり練習してあったので先生もびっくり(笑)。
家に帰ったあともいろいろ練習。退院後かなりの練習をしたので右手の筋力は戻ったが、左手はいまだ戻っていない感じなのよね。これを元に戻すには練習しかないので、体育会的にどんどん弾くことにします。
00/10/09
HMVで安売りしていたロストロポヴィチ&アルゲリッチ演奏によるショパン・チェロソナタのCDを買ったのですが、うーん、凄すぎるっす。ほとんどピアノ曲しか作ってないショパンですが、チェリストの親友がいたためにチェロとピアノのための曲を数曲作っています。そしてこのチェロソナタは数あるピアノ曲を差し置いて生前に出版された最後の曲なのです。僕もその存在は知っていたのですがなかなかCDが見つからなくて実際に聴いたのはこれが初めて。そしてあまりの素晴らしさに絶句してしまいました。いままでバラード4番が最高傑作だと思っていましたが、音楽的にはチェロソナタの方がずっと凄いです。もともと友人と自分の二人で演奏することを想定して作っているので、チェロだけでなくピアノの表現能力も最高に発揮できるように書かれていて、チェロ独奏+伴奏というスタイルから逸脱しているのが特徴です。さらに、自由で大きな広がりを持ちつつも堅固な構成感、大胆さと精密さを併せ持った和声法、そして晩年のショパンらしい幻想性、これらが高い次元で融合しています。ピアノ曲でないという点でショパンという作曲家にとっては例外的な作品なのですが、結果として彼が到達した最後の極みを示す傑作と言えるでしょう。
このCDではアルゲリッチが例によってノリまくっていて、『あんたチェロソナタなんだからもう少し控えめに弾いたらどうなの?』と言いたいほどの驀進機関車的なピアノが聴きどころ(笑)。あと、第二楽章スケルツォ(チェロの音域では非常に難しい)の息のあった演奏ぶり、第三楽章の静謐さ、終楽章のハイレベルな作曲技法など、全編感動のため息をつき通し。
自分的にはこの曲の魅力は繊細さと力強さの同居かなーとか思ってます。ショパンというと女性的な作曲家のように言われていますが、この曲の線の太さは半端ではなく、確固とした旋律はもとより、ピアノパートの逞しい和音連打など、輝かしい演奏効果を上げる箇所が目白押し。その中に繊細なフレーズや微妙な和声を織り込んでいくバランス感覚も絶妙で、やっぱりすごい人だわーと改めて感心したのでした。
00/10/06
ツエルニー40番はNo.6/7を練習中。指の独立と手首の柔軟性が必要な曲。かなり難しいのですが、こういう曲を練習していると技術的に向上していくのがわかります。インヴェンションはNo.1/2、シューマンはサンタの曲と五月の曲。五月の曲はたいへん綺麗でロマンティックなメロディなのですが、かなり込み入ったポリフォニックな書法になっていて、各声部をしっかり歌わせて弾くのは相当に難しいっす。
00/10/04
2カ月ぶりのピアノ教室(がーん)。それなりに練習してるのでツエルニー40番はNo.2〜5がいきなりOK。本来は1週間で1曲ずつ進む計算なので、一気に4週間分も進んだことになってしまいました。この調子なら遅れを取り戻せるかも。インヴェンション1・2番とシューマン・ユーゲントアルバム『サンタクロースの曲』は、技術的には弾けているのだけれど、もう少し上を目指しましょうということで保留。先生と会ったのも久しぶりだったので、レッスンが終わった後も音楽関係の話で思い切り盛り上がってしまいました。
00/09/30
毎日1〜2時間しか練習してないのですが、幻想即興曲はA部の音取りはほぼ終了。あとは弾き込んでいくだけなのですが、調子が良かったりするとすごく上手く弾けたりして気分がいいっす。
00/09/29
オペラシティでチェコのヤナーチェク・フィルのコンサート。ラフマニノフ2番・チャイコ1番のロシア2大ピアノ協奏曲にメルカダンテのフルート協奏曲という、コンチェルトだけのプログラム。今回の来日ツアーの初演ということもあり、演奏内容はイマイチ。しかし弦の響きがすごくよくて、重厚というか、寒い雰囲気の響きが東欧らしかったです。氷のような冷たい感じでなく、冬の空気のような感じ。これはラフマニノフの第一楽章にはよく合っていたし、他プログラムで演奏される『わが祖国』などにはすごく良さそうです。
しかし、ソリストが謎。チャイコを弾いたレム・ウラシンは良かった。問題はラフマニノフを弾いた近藤晃司で、端的に言うと、音楽になっていなかった(笑)。最初から肩に力が入りまくって、最後まで緊張しっぱなし。あれではまともな打鍵ができるわけもなく、フォルテは伸びないし弱音は固い。自分の演奏で精一杯でオケの演奏は聞こえないから全然合わないし、聴いてる方がハラハラしました。よく最後まで到達したと思ってしまった。演奏後にガッツポーズをしていたステージマナーも謎。首を傾げてしまう内容でした。あそこまで破綻したラフマニノフ2番は前代未聞でしょう。オケが来日したてで、ちゃんとしたリハーサルが出来なかったのかなあ。うーむ。
あとオペラシティのコンサートホールは内装はまあまあですが音は最悪(笑)。初期反射音は多いのに残響は伸びないというよくわかんない音響が、生理的に不快感をもたらします。二度と聴きにいきたくない、という感想を持つ人が多いのも頷けるわね。
00/09/28
入院前と同じメニューで練習をしているのですが、それに加えて本格的に幻想即興曲の練習を開始しました。ABAコーダのA部とコーダを練習中(B部は技術的には簡単なので後回し)。
00/09/27
入院中はめちゃくちゃ暇だったので、ゲームボーイでドラクエ1・2をやった以外はほとんどCDを聴いてました。んで、エフゲニー・キーシンというピアニストが好きになったので、本日は大量に彼のCDを購入しました。天才少年の名を欲しいままにした彼ですが、ショパンのコンチェルトなんて、12歳の時のレコーディングっすよ。しかもただ弾いてるだけじゃなくて、ショパンらしい詩情の表現までできてるのがすごい。でもそれより良いと思ったのはラフマニノフのコンチェルトで(3番は小沢征爾の指揮だったりする)、鬼のようなアルペジオ地獄から旋律がふわっと浮き上がってくるんだよね。昨年出たショパンのバラード集もそうなんだけど、この人は楽譜に隠された旋律・対旋律を聴かせるのが上手い。わざとらしくなく、自然に浮かび上がってくる感じが良いんです。こういうのは技術的にも難しいのですが(各指が別々のタッチで鍵盤を弾かなければいけない)、それ以上に『この旋律線を際だたせたらどうだろう?』と気付く分析能力とか、それを全体の演奏の中に反映させて構築する能力が並はずれて優れていると思うのでした。
00/08/01
今年はバッハ没後250年ということでグレン・グールドのバッハ平均率集なんか聴いてます。大変すばらしい演奏なんですけど、彼の歌声とか意味不明なかけ声(リズムを取る感じ)が盛大に入っていて、それがまた妙にかわいいので思わず笑ってしまうCDです。ピアニストって歌いながら弾く人がけっこう多いんですが、グルードのこのCDはかなりのものです。冗談でなく『ルルルンルンルーン』みたいな感じなんですよ(笑)。そういえば子供の頃に聴いていたベートーヴェンの「皇帝」でもルドルフ・ゼルキンは歌いながら(というか唸りながら)弾いていて、奇妙に思ったものです。
 
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