現在はレストランになっている長楽館は、当初はたばこの製造で成功した村井吉兵衛の
別邸として建てられたものである。 村井吉兵衛は、「天狗印たばこ」の岩谷松平、
「白牡丹」の千葉松兵衛とともに、たばこ屋三兵衛と呼ばれた日本の三大たばこ商だった。
村井は、明治24年最初の両切 りたばこ「サンライス」を売り出して評判になる。
「サンライス」は、両切りたばこ20本にパイプが5本ついたもので、
国産の葉に香料を入れてアメリカたばこをまね たもの。
東山五条には、そのころの赤煉瓦の工場が今も残っている。
たばこ事業は、明治37年国の専売となり村井は、千百二十万円の補償金をもとに
銀行、製紙会社、鉱業会社、海運会社などを起こした。
まさに、明治期のジャパニーズ ドリームである。長楽館は円山公園のそばにあり、内装もよく保存、
手入れされていて、心地よい雰囲気でお茶を飲むことができる。
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