三年坂の瓢箪屋



三年坂の脇には、江戸時代末期から続く瓢箪屋がある。
これは、この坂で転ぶと三年以内に身内や本人に凶事が起こるという言い伝えがあり、
転んでもすぐ起きる瓢箪でこの災難を避けようということらしい。
江戸時代中頃に書かれた「山城名所寺社物語」では、老僧がこの坂で故意に転び、
往来の人々に三年以内に死ぬと哀れまれたが、彼は笑って
「明日をもしれぬ命なのに、 これであと二年は大丈夫」と話したという
逸話でこの言い伝えを一笑に付している。
また、坂の名の由来については、泰産寺(子安観音)の参道だったので
「産寧坂」と書くのが本当であるとか、この坂が開かれたのが清水寺の建立にともなう
大同三年であったためであるとか、いろいろな説がある。

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