江朝富雲南味

豆酥豆腐


ここは台湾でも珍しい雲南料理の店です。 雲南料理では味精(化学調味料)を使わないので、これを使うことの多い台湾料理に慣れた台湾の人から見るとここの味は取っつきにくいかもしれません。 ある人の行った味覚調査では台湾の人は味精に味覚障害をおこしていて、日本人は甘味に対して味覚障害をおこしているとのことです。 化学調味料と砂糖の性質はとてもよくにていて、好きな人はどんどん摂取量が増えていきそれにつれて舌の感覚もどんどん麻痺していく、言わば料理の敵ともいえる調味料です。 日本の中華料理の一番の問題は本来砂糖をまったく使わない料理にまで大量の砂糖を添加することです。 ですから日本で新しい中華の店に入るときには、まず逃げ出す準備をしてからじゃないと入れません(笑)。

「豆酥豆腐」は豆腐の上に納豆を加工したものをのせたものです。 この店の人が納豆と呼んでいるものを見せてもらったのですが、まだ豆の原型を残した味噌を玉のような形にしたもので日本では味噌玉と呼ばれているものに近いようです。 この味は日本人の味覚にピッタリとはまってきて応えられない一品でした。 このあたりは雲南と日本の味覚の共通性が感じられてとても興味があります。 そういえばここの老板が日本に留学していた時は毎日納豆とみそ汁をかかさなかったそうです。

一方「乳扇」はヤクの乳から作ったカッテージチーズ状のものを布巾に挟んで薄く伸ばしたものです。 これを油で揚げたものに右下の皿の甘い蜜のようなものをつけてたべます。 かなり癖のある食べ物ですが、仄かにチーズの味わいがありました。

この日食べたものは乳扇 180元、乾扁四季豆 140元、豆酥豆腐 140元、過橋米線 90元です。 乳扇はかなり癖がありますが珍しいものなので話のタネに食べてみることをお勧めします。


乳扇


基礎データ
住所五常街25號
電話(04)2060351
営業時間
お勧め料理豆酥豆腐、乳扇
取材日時1997年12月26日




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