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anan No.1236 / 2000.10.13 マガジンハウス 雑誌 20482-10/13 定価350円 遺伝子が決める、あなたの運命。 恋も、仕事も、運命も、すべては「遺伝子」のしわざだったのです。 ヨーロッパでも話題騒然！ 本当の自分がわかる「性格遺伝子」とは？ 藤井フミヤさん＆藤井尚之さん、二人に共通するDNAって、何ですか？ 「キレイになる遺伝子」を生かせば、あなたは、もっと美人になれる！ 目覚めさせよう！ あなたに潜むフェロモン、「恋する遺伝子」 「６つの遺伝子タイプ」で、彼の本音＆本性を診断！ 運命って、本当に遺伝するんですか？ “右脳＆左脳”テストでチェック！ 遺伝子にインプットされた、 あなたの潜在的な才能は？ |
よくもまぁ、これだけいいかげんな文句を表紙に並べたものだと呆れ、 恐いもの見たさで買ってしまった。どこまで笑えるのだろうかと。
最近巷で話題の「遺伝子」という言葉と、もともと常に女性の興味の中心である 「恋愛・美容」を強引に組み合わせると、こうなっちゃいました。 そういう、ありがちな企画に見える。
遺伝子が決める、ということであれば、「あなたの遺伝子を調べてみましょう、 第 14 番染色体の 4688〜4691 番目の塩基並びが TTGA であれば、 あなたは恋愛に向いていません。しかたないですね、遺伝子が そうなっているんですから」という話になるはずだ。 でも載っているのは、ありがちな性格判断もどきで、質問に答えて行くと いくつかの型に分かれ、◯×遺伝子の働きが強いからうんぬんかんぬん、 なんて書いてある。根拠は不明。 それ、これまでなら「性格△□タイプ」っていってたのを遺伝子のせいにして 言い換えてるだけじゃん。
いろいろ言ってるときりがないのでとばすが、 結局のところ、性格や運命は、遺伝子と後天的環境によって形成されるもので、 遺伝子による影響はそんなに大きくはない、というのが最近のその方面の 研究者の理解である。そういうことも良く読むと書いてはあるんだけど、 だとすると表紙のあおり文句はひどすぎないか？
話題を変える。 anan というのは、かなりの発行部数を誇る女性誌だと認識しているが、 読むといかに男と女の興味が異なっているかということがよぉぉく分かる。 女は「恋愛・ファッション・美容」で生きてるね。 恋したい、キレイになりたい、イイ女になりたい。
もちろん全ての女性の頭の中が四六時中そればっかだとは言わないが、 雑誌として多数を引き付けるように作っていくと、 こうなってしまったということなんだから、それは女性の頭の中をかなり忠実に 反映していると考えざるを得ない。これも出版界での競争と淘汰の産物 （最も女性の興味を引きつけて売れた雑誌が残った）。
同じ年齢層をターゲットとする女性誌と男性誌を調査して、 どういう種類の記事や広告がどのくらいを占めているかを比べてみたら とても面白い結果が出ると思う。この anan の美容整形の広告の多さは驚愕。