《 ミギーの恋 (5) 》 ◆彼は描くだろうか ------------------ 寄生獣について、ぽっかり開いた穴を埋めるには、このストーリーは 語られねばならぬ。 そこには、また数知れぬドラマが生まれそうだ。 岩明均の頭の中には既にストーリーが組み立てられているはずだ。 今回の物語は、寄生獣が現れてから環境に安定して融け込むまでの話であり、 次の物語は、寄生獣が種として続いて行くための物語となる。 「他個体を大事に思う」ことを知ったミギーが、そこで出す答えは何か。 すでに新一は、「自分が大事、家族が大事」という答えを得てしまっている。 まだその先があるのか? 興味深く新たな要素がいくつかあるにしても、 話の主題はどうしても「人間と寄生獣の命の重さをどう測るか」 という、同じところに行ってしまう。 作者が最終巻の付記で「自らの作品の二番煎じなどひりださぬよう」と 言っているくらいだから、彼もあがいているのだ。きっと。 同じテーマとなってしまうこのストーリーが描かれるかどうかは、 微妙な所だ。 ◆再び、予言 ------------ 「寄生獣が終って、しばらくたったなぁ。」と皆が感じる頃に、 20〜30年後のストーリーが始まる。確率7割、と僕は推測している。 7割だったら、予言だーと言いはなってしまったほうが、 当たったときに偉い顔ができるから、言ってしまえ。 ____ * 引用は「寄生獣」岩明均より。 (ミギーの恋 おわり)
T.Minewaki / minew@post.email.ne.jp