生命現象を表すアナロジー(たとえ)として、たいへん印象的な言葉、
生命は、渦のようなものである。
というものがあります。
鳴門の渦なんかを考えてくれると良いのですが、渦ってのはいつも
同じようにそこにありますが、それは「モノ」ではなくて、渦を
作っている水は、常に動いています。
物質としては一定ではないけど、それがつくり出す「渦」という
現象としては、連続し、安定している。
それは、海流のぶつかり合い、というエネルギーが安定に供給されて
いるからで、エネルギー供給が消えれば渦も消える。
生物や人間の場合には、新陳代謝があって、やはり物質としては 日々体の中を流れ過ぎていきます。 エネルギーは何かというと、もとをたどると、それは太陽からの エネルギーが供給されているからです。
太陽光が地表に当たって、そこでエネルギーが いろいろ形を変え、最終的には運動として消費されたり、科学組成の 変化となって固定されたりする、それまでの途中に発生する渦の ようなものが、生物という現象だ、ということです。
マクロに、長期に見れば、太陽エネルギーは結局エントロピーの大きい所に 落ち着く訳ですが、その途中では、部分的にエントロピーが減少する ように見える場所がある、それが生命活動だ、というものです。
僕は、そういう説明を読んで、なるほどなぁ。と思いました。
参考となりそうなもの
・最新生命論 / 学研ムック特集雑誌
・ノーベル賞科学者 イリヤ・プリゴシンの理論
(散逸系の科学に関するもの)
・非平衡、開放系、散逸系の熱力学に関するもの
T.Minewaki / minew@post.email.ne.jp