◆ バイオ・科学者たちの夢と不安 ◆

先週NHKスペシャルとして放映された番組「バイオ・科学者たちの夢と不安」 はとっても面白かったです。以下のような内容でした。 ◆ 7/22 21:00-21:50 (1) 遺伝子操作で改造生物人ブタ誕生  ・人間に移植するのに適した肝臓を得るためにヒトとブタの遺伝子を   合成したヒトブタが繁殖・飼育されている。実際に移植によって命を   とりとめた患者もいる。最近はヒヒの肝臓移植も研究されている。  ・バイオ技術で生成されたヒト成長ホルモンが医薬品として販売されている。   法律により使用は成長に障害のある子供に限られるが、実際にはボディ   ビルダーやプロレスラー、老人がこれを入手し違法に使用している事が   ある。確かに元気になる効果はあるが、テストは不十分で害が無いと言う   保証は無い。  ・いまや高校生でもできる遺伝子組み替え実験。 ◆ 7/24 21:00-21:50 (2) バイオがビジネスになる  ・遺伝子組み替え技術が成功してすぐ、バイオをビジネスとして始めた   ジェネンテック社は大当たり、人工合成のヒト成長ホルモンで大きな   利益を得た。その後、バイオビジネスに参入する会社が激増している。  ・バイオビジネスは今でも一発当てる事のできる業界だ。同様の技術で   製品化された血栓溶解剤も売れに売れた。  ・孤島の住人全員の家系図と遺伝子を調べる事によって、病気の原因となる   遺伝子を突き止める事ができる。その家系図と遺伝子情報がバイオ会社   によって買われている。  ・遺伝子テクノロジーは、バイオを使って有効な医薬品を作ることから、   ヒトの遺伝子そのものを操作する方向へと進みつつある。   臨床例もある。容姿の改善や若返りへの問い合わせは多い。  ・遺伝子が分かれば、その人の体質や性格、能力まで分かる。ヒト個人の   遺伝子情報のプライバシーについて、現在は何の規制もない。  ・遺伝子による入学試験、結婚相手の選択、保険加入の拒否、などが   将来行われるようになるかもしれない。

1994/07/25 T.Minewaki
1999/09/09 last modified T.Minewaki

豚の心臓 (新聞記事)
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