協会のマークなどについて
 グルントヴィ協会の封筒には一人前にロゴというか、マークがあります。ごくたまに「いいですね」といって下さる方もいるし、「何か意味があるのか」と質問される方もいるので、とりあえず、説明しておきます。
 これは協会のマークです。よく質問されるのが「丁抹」の意味ですが、デンマークを漢字で書いたものです。「仏蘭西」などのたぐいですね。

 赤い色、白い葉脈も併せてデンマークの国旗のイメージになるようにしています。いちおうはグルントヴィとホイスコーレ運動の発祥地に敬意を表してのものです。

 葉っぱ自体はイギリスの工芸家兼社会運動家のウィリアム・モリスのデザインから来ています。モリスもグルントヴィと同じように、民衆の立場に立ち、とくに民衆の芸術と文化をたたえました。

 また詩人でファンタジー作家としても有名で、想像力の重視、アイスランドのエッダやサーガの評価はグルントヴィと共通します。

ウィリアム・モリス
(1834-96)

 グルントヴィとモリスに共通する民衆・ファンタジー(想像力)・解放を協会も志向するということから、このマークとなった次第です。

 ついでながら、最近モリスのファンタジーが多く邦訳されています。最近はやりの「指輪物語」のトールキン、古典的な「ナルニア国物語」のC・S・ルイスはいずれも、モリスのファンタジーからその影響を受けました。一読をお勧めします。

 協会のロゴマークは、キリスト教とはいっさい関係はありません。ただデンマーク国旗が赤の地に白の十字ですので、それを逆にしたものです。もちろんそれだけではなく、クロスロードということで、東洋と西洋(日本とデンマークなど)、北と南(先進国と発展途上国)の共存と相互交流、天と大地(頭と足)、精神と身体などの交感と調和も表しています。

 この紫の色はデンマークのホイスコーレ協会が文書などに使っている色で、とても味わいのある色だと感心したので、それに倣っています。どういう意味でこの色にしているのかは聞いてませんが、何かしらのいわれはあるでしょう。

 協会会員もほとんどもともとの意味を知っている人はいません(笑)が、それぞれに何か意味などは感じているかもしれません。