クマールさんとの茶話会の報告

友枝 理人(東京都)


カフェスロー前のクマールさん
 2003年6月21日、インドのアラハバード農業研究所のノンフォーマル教育センターで教員をなさっているアルフレッド・アルン・クマール(Alfred Arun Kumar)さんと協会会員との談話会を「カフェスロー」で持つことができました。

 クマールさんはインド国内の各地域からの代表者12名程度に、毎年10ヶ月の開発教育の講座を開き、農業に関する正しい知識と技術を広めるリーダーの養成教育をされている方で、今回は御自身の活動の紹介を中心に、ノンフォーマル教育センターの日本人学部長牧野一穂さんの話や、Education to live(生きるための教育)という言葉で、人口が多く天候に左右されやすいインドの農業をより安定したものにして飢饉で苦しむ人々を減らすために開発教育が必要だということ、また資金や技術的な面から機械や農薬に頼ったものでなく、有機農法を積極的に取り入れていくことが重要だということをハンガープロジェクトの話を交えながらお話してくださいました。

 その後は、質問や意見交換をしました。クマールさんは今回の日本滞在で北海道の瀬棚ホイスコーレも訪れたということで、そこで受けた印象やインドと日本の教育の現状や課題、ノンフォーマル教育の可能性、ミッションスクールのような場所での宗教と教育の結びつきなどについて話しました。

 クマールさんの話の中で個人的に印象に残っている言葉は、「技術の進歩で世界中色んなところにneighborhoodが広がってきているけれども、これからは私たちのように実際に触れ合ってbrotherhoodを築いていくことが大切だ」というものです。この言葉はクマールさんの気さくな人柄にぴったりだと思いましたが、グルントヴィ協会の活動にもぴったりな言葉だと思います。協会の活動を通して毎回たくさんの出会いがありますが、その出会いのひとつひとつを大切にしてこれからも絆を深めていきましょう。

参考:牧野一穂さんとアラハバードノンフォーマル教育センター(8月6日の記事です)

談話会の様子
瀬棚ホイスコーレにて