野外集会・アクロスに人間の鎖を!
 中教審公聴会、それは、国民の意見を聴いたことにして、教育基本法改悪法案を国会上程・即可決にもちこむものです。中教審に、改悪反対の意見陳述を許されなかった国民の声を伝える野外集会をおこないます。
2002年12月7日(土)
12時30分
警固公園で野外集会
13時  警固公園から岩田屋を経てアクロスまでデモ行進
13時30分 中教審公聴会開催中のアクロス福岡
(福岡市中央区天神1−1−1)
を取り囲む人間の鎖!をやる(目標)
主催 教育基本法改悪に反対する市民の会・福岡
810-0073
福岡市中央区舞鶴3-2-4 福岡舞鶴ビル4階 八尋八郎法律事務所内
Tel. 092-714-3917 Fax. 092-741-8198

 教育基本法改悪に反対します。

 子どもをめぐる状況は多くの「問題」をはらんでいます。しかし、それは子どもが問題なのでしょうか。いじめ、校内暴力、少年犯罪、不登校などから聞こえてくる子どもたちのSOS。そこから私たらが学び考え直さなければいけない大人社会のありようを棚上げにして、ことさらに、子どもたちをコントロールし管理し支配しようとする教育基本法改悪は、問題の本質を全く見誤っているばかりでなく、子どもの問題を口実に危険な国家主義に傾斜しようとするものです。

 教育振興基本計画では、「21世紀の教育が目指すもの」として、「知の大競争時代に持続的に発展し、世界をリードし、人材大国として世界に貢献する国になるための教育改革」をうたっています。しかし、一人ひとりの子どもは国家のために教育されてはなりません。教育は一人ひとりの権利なのです。教育基本法前文には「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期する」とあります。個人の尊重がまず先にあって、その結果として平和的な国家及び社会の形成がありうると考えたのです。ところが、今回の改悪は、「公」を強調し、個人はその「公」に奉仕する人格のない存在とされ、「個性の尊重」「多様性」「選択」と称して、少数のエリートと文句を言わずにそれを支える多数の層に人間を分け、人間を「人材」におとしめようとしているのです。このような子ども観、人間観に対しては、人間をばかにするな!と声を大にして言いたいところです。

 最も懸念されるのは、第10条の改悪です。「教育は公権力から独立し、教育行政は教育内容には関与できず、条件整備に徹せよ」という第10条を改悪し、国家が教育内容に踏み込んでくることが目論まれています。教育基本法は、戦前の軍国主義・超国家主義の教育への反省から、教育勅語を廃し、憲法の主権在民・基本的人権の尊重・平和主義の理想をめざし、その実現は教育の力に待つべきものと考えて制定された、準憲法的な法律なのです。私たちがなすべきことは、国家の支配・介入に教育を委ねることではな<、いま、子どもの声に耳を傾け、そこから学び、自らを省みて歴史に学び、一人ひとりの命と精神が抑圧されることのないよう、教育基本法を学び、これを遵守することです。私たちは、教育基本法の改悪に反対します。

2002年10月29日