夏の セミナー「ホイスコーレ日田」の報告 | |||||
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1,日時 8月1日(土)-2日(日) 夏のセミナー「ホイスコーレ日田」は日田市民セミナーの水環境セミナー98に参加をするという形で行われました。ごらんの通り、充実した内容で、季節もぴったり。しかし、協会からの参加者がきわめて少なくて、残念でした。会員は6名参加したのですが、そのうち4名は主催者ですから、実質2名ということになります。 流域フォーラムは、私(清水)が高速バスが遅れて中途からしか参加できず、どういう話が行われたかはわかりませんが、ソバを食べ、ビールを飲みながら、筑後川(日田では三隈川と呼びます)などの再生をみなで議論しました。人数は40名程度ですが、ソバ茶屋がいっぱいになる盛況ぶりで、市長なども参加していて、関心の強さを伺わせました。 そのあと、バスを借りて、流域を見学するのですが、水郷日田と呼ばれた面影はどこにもなく、ダムだらけの流域は、水が涸れ、大きな石ころがごろごろしていたのはショッキングな光景でした。ダムによる取水、放水制限、それに何よりも九州電力が水力発電のために取水路(トンネル)を別につくり、水のほとんどを川を通さず、直接に取水路から発電所へと引いているためです。豊かだった三隈川の水量は見るも無残なありさまで、広大な河川敷には大きな石がころがり、真ん中を申し訳程度に小川みたいな川が流れているのです。これでは生物は死にますし、水辺環境もへったくれもあったものではありません。それゆえ日田では行政も商工会議所も町をあげて九電から水量を取り戻そうという運動が起きているのです。 ほとんどの住民から支持されないダム建設であるのに、それでも建設省はまだいくつものダムをここに計画しています。土建屋行政も極まれり、と怒りが禁じえませんでした。長良川や諌早湾の愚がよく実感できます。住民はこれほど愚かな開発計画と闘っているのでしょう。日田市民セミナーが水環境にこだわり、ずっとセミナーなどを開いているのもよくわかりました。 その後は協会のための企画があったのですが、参加者が少なく申し訳ないなと思っていたところ、久留米大学の駄田井さん(協会会員)のゼミの学生が参加してくれたので、いっしょに坂本茂木さんの話を聞き、永瀬さんの環境共生住宅を見学し、甲斐さん(協会会員)の案内で水車見学に回りました。永瀬さんの環境共生住宅とは、木材、塗装、建材など、環境を考慮したものを厳選してつくられ、永瀬さんご自身がそうしたライフスタイルをしておられるというものです。トイレはおがくずをもちいて、堆肥にし、暖房なども日田の間伐材を用いているというものです。水車は現在も精米に用いられており、数箇所回って見学しました。地区の住民により維持され、修理されて使われています。 夜は皿山の下に当たる小野民芸村でコンサート。昔の世代には懐かしい西岡恭蔵(ディランII)の伸びやかな歌や豊田勇造のハイテクニックなギターによる歌など、これだけの内容のコンサートが安い値段で楽しめるとは驚きで、しかも客は100人もおらず、まるでライブハウスみたいな感じで、いいコンサートでした。協会会員の参加者の中山恵さんは世代的に彼らのファンでも何でもないのですが、豊田勇造のギターだけでも来た甲斐があったといってたくらいです。 これほどの企画を準備し、案内をして下さった日田市民セミナーの成毛さん、甲斐さんに心からお礼を申し上げたいと思います。 |
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