2006年協会春のセミナー
「ホイスコーレ春日」のご案内

 恒例の春のセミナーを行います。
 今年は「だれでもできるアート体験」と「子どもをとりまく現代の状況」をテーマにしました。

 これまでの協会のセミナーではあまりなかった美術(彫塑)のワークショップが今回の目玉の一つです。みなで木を削ったり加工したりして、鳥のオブジェをつくってみます。現代美術の一端に触れるよい機会です。地元福岡ですぐれた作品を発表されているプロの彫刻家の床田明夫さんがご指導下さいます。また夜の部ではインスタレーション体験とリコーダーコンサートもあります。

 また9日のセミナーでは、「希望格差社会の子どもたち」と題した談話会を行います。
 朝日新聞1月3日の記事によれば、文房具代や給食費、修学旅行費などの援助を受ける児童・生徒の数が増え、大阪府や東京都あるいは山口県では4人に一人の割合だということです。大阪市の一部地域では7割の子どもたちが補助を受けているというケースもあり、子どもを取り巻く社会の格差が広がっています。また記事では「卒業文集を制作するため、クラスの児童に『将来の夢』を作文させようとしたが、3分の1の子が何も書けなかった。『自分が成長してどんな大人になりたいのか、イメージできない』のだという」とあり、将来の希望さえもてない状況がよくわかります。こうした状況を「希望格差社会」と呼ぶようになって数年経ちますが、状況はますます悪化しているように思えます。
 このような状況の中で子どもたちはどのように生きているのか、変化はどうなのか、親子、地域、子どもたち同士のコミュニケーションはどうなっているのか、希望格差社会を乗りこえる希望はあるのかを、日頃子どもたちに接しているお二人のゲストにお話ししていただき、みなで考えてみたいと思います。
 どうぞふるってご参加下さい。
日時 2006年4月8日(土)13時半〜4月9日(日)12時
場所 クローバープラザ
福岡県春日市原町3-1-7 Tel.092-584-1223
(JR博多駅から鹿児島本線下り普通列車<快速、特急はとまりません>で春日駅下車。所要時間約11分。駅前の建物がクローバープラザ)
  駐車場はありますが、駐車料金をとられますので、ご注意。


参加費 6800円(参加費、宿泊費、8日の喫茶と夕食、9日の朝食代、8日の材料費込)
  部分参加も可。その場合は1000円+実費。
申込み 協会幹事までメールにて、人数、参加時間帯をお知らせ下さい。
締切  3月25日(土)まで(締切厳守!) 

宿泊:個室はありません。申込順になりますが、宿泊希望者が多く、クローバープラザに宿泊できない場合は、福岡市の船員会館などの安い公共の宿になりますので、ご了承下さい。その場合は、宿泊費は施設の要求する額になります(4,000円弱)ので、その分参加費も変動します。

内容 4月8日(土
 13:30 受付
 14:00〜17:00 「現代アート・ワークショップ」 創作工房(総合福祉センター8階)
   インストラクター
床田 明夫(とこだあきお)
1959年 福岡県生 彫刻家

「木を使った鳥のオブジェづくりをやりたいと思います。おおまかな流れとしては
軟らかめの材料(杉など)をのこぎりで切って、カッターで削って、ペーパーをかけ、目、くちばしなど を綿棒を使ってに絵の具で描いて、台として穴を開けた小石に、細い真鍮棒を立て、それに鳥をさして宙 に浮いているようなものをと考えています」。

参加者は以下のものを各自持参してきて下さい(必須!!)
1.カッターナイフ
2.鉛筆
3.消しゴム
4.綿棒2〜3本
5.作業用の服(もしくは汚れてもよい格好や着替え)

 15:15 ティータイム  喫茶・カサブランカ(1階)
 15:45 ワークショップ続き

 17:00 休憩
 18:00 夕食  カフェ・エクスプレス(2階)
 19:30〜21:00  リコーダーコンサートと「インスタレーションの試み」
フィットネス・ルーム(8階)

 
関西の談話会でも好評だった「インスタレーション(みなで自由に物や身体の配置を楽しむアート)」 をします。また幹事の清水 満によるリコーダーコンサートもあります。これらは専門家ではない素人が自 由にできるアート活動の試みの事例として行われ、その意義をみなさんと考える契機にしようというもの です。心と身体をリラックスさせてご参加下さい。

 参考:リコーダーJPのミニコンサートの考え方

 4月9日(日)
 8:00 朝食  カフェ・エクスプレス(2階)
 9:00〜12:00 談話会「希望格差社会の子どもたち」 503号室(5階)
   発話者 仁田坂泰広(福岡県小学校教員)、山口祐二(チャイルドライン@ふくおか

 
現役小学校教員の仁田坂さんと「チャイルドライン@ふくおか」などの活動でおなじみの山口さんは、日頃子どもたちに接し、その変化、状況をつぶさに見ておられる方々です。お二人の目から今の子どもたちがどういう状況に取り囲まれ、どのように生きているのか、そして大人たちに何ができるのかなどをお話しいただき、みなで話し合っていきたいと思います。

参考:昨年の春のセミナーのフォトアルバム