香港2000(6)

駿景閣

海洋公園からタクシーでホテルまで戻る。結構な距離を走ったが約70ドル。日本にして千円ちょっとであった。このあと地下鉄の上環駅で香港人の知人と待ち合わせしている。汗だくになっていたため一旦シャワーを浴びてから、冷房の効いた5番のバスで上環駅に向かった。

今日は最近引っ越した新居を見せてくれるという。新居は新界の沙田というところにある。上環から中環と旺角で2回地下鉄を乗り換えたあと、九龍糖駅で九廣鉄道に乗り換え、火炭駅で降りた。

火炭駅付近

新居はここから距離にして約1km。歩けば10分ちょっとの距離にある。日本の不動産広告であれば「駅から徒歩10分の至便な環境」とうたうところであるが、ここは違う。なんと駅から免費(無料)のシャトルバスが頻繁に往復している。
冷房の効いたデラックスなシャトルバスに乗ると、僅かな距離のためあっとゆう間に着いてしまった。

駿景閣のエントランス

エントランス前の噴水

ここのマンションは駿景閣といい、沙田の競馬場に隣接しているため、その名のとおりベランダに居ながらにして競馬の観戦が出来るのが特徴になっている。
47階建ての建物が10棟建っており、中庭からの眺めは壮観であった。
彼のこのうちのひとつの中層階にある。居室は山側にあり残念ながら競馬場は見ることができない。もっとも彼はギャンブルはやらないので関係ないのだが。広さは約100平米ほどあり住宅事情の極めて悪い香港では相当広い部屋である。
間取りは日本風に言うと3LDK+Nということになる。このNの部分は日本だと納戸と呼ぶところであるが、ここ香港では士多房、英語ではSTOREと呼ぶのでつまりは収納スペースということになるが、実際にはフィリピン人のメイドさんの部屋として使われることが一般的である。
この士多房、一般的なサラリーマン向けの物件でも付いていることが多い。香港では多くの夫婦が子供が生まれたあとも共働きを続けていくため、フィリピン人のメイドさんを雇って家事や子供の面倒を見てもらっている。彼のところでも2人目の子供が生まれたために、メイドさんを雇うために士多房のついたこのマンションに引っ越したとのことであった。
ちなみに月々の家賃は日本円にして30万円近いとのこと。香港で暮らすのは楽じゃない。

プロムナード

広場には競馬のモニュメント

さて、彼の新居にて一服すると、今度はクラブハウスに案内してくれるという。クラブハウスとは住人専用の共用施設らしい。いったいどんな施設であるのか興味深々でついてゆく。

クラブハウス

クラブハウスの中に入って驚いたが、地上階から地下2階まで吹き抜けになっていて、まるでホテルのロビーのようである。ここには、プールが屋外と屋内と2つあり、トレーニングジム、バーチャルゴルフ、スカッシュコート、卓球コーナー、子供の遊び場、喫茶コーナー、レストランまであり、至れり尽くせりの設備である。

卓球コーナー

この中の卓球コーナーで、しばらく遊ばせてもらったが、まさか香港へ来て卓球ができるなんて夢にも思わなかった。それにしても卓球のラケットを握るなんて15年ぶりである。

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