二見ひすとりー

二見シーパラダイスにはじめて行ったのは1996年のゴールデンウィークだったが、それ以来海獣広場の楽しさにとりつかれ、その後毎年のように足を運んでいます。
その間には数々のドラマがありました。

1996年5月

この年初めて二見シーパラダイスに足を運ぶ。
この時は本当は鳥羽水族館に行くのが目的でそのついでに寄ってみただけだったのだが、海獣たちが本当に目の前に出てきてくれてしかも触らせてくれるなんて思ってもみなかっただけに大感激。すっかり気に入ってしまい、それ以後毎年来ることになってしまいました。

また、この時は遊海子ちゃんの1歳の誕生日を迎えたばかりで、海獣ショーにデビューしてまもなくでした。
まだ小さくてかわいく、一生懸命ふんぞりかえってアッカンベーを見せてくれました。

ゴマちゃんタイムもびっくり。今まで芸をするのはアシカの専売特許だと思っていたのですが、ここでは何とゴマフアザラシがサッカーをしたりハーモニカを吹いたり、しっかり芸をしているではありませんか。

1997年12月

この年は二見シーパラダイスに行くついでに、南知多ビーチランドにも寄ってみました。
ビーチランドにも4歳になる幸気君というミナミゾウアザラシがおり、バケツを抱えたまま魚を食べたり、飼育係のお姉さんに抱きついたりといった芸を披露してくれました。
翌日二見シーパラダイスで「日本のゾウアザラシ一覧」という表示を見て、この幸気くんは二見から貸し出されていることを後で知りました。

二見シーパラダイスでは元気君はますます巨大化しており、2トン近くになっていました。
そんな元気君が目の前に出てきてくれるものですから、その迫力には言葉を失い、ただ唖然とするほかありません。この日は元気君に体重計に乗ってもらい体重当てクイズをやっていました。
しかし、この日が元気君のショーを見る最後の日になってしまうのです。
下の画像をクリックするとムービーが見られます
 

ゴマチャンタイム。今年は新しい仲間が増えています。シャー君とヤマダさんの間に赤ちゃんが誕生していたのです。名前はチーズちゃん。既に1歳を過ぎており、立派にショーもこなします。ショーの後のふれあいタイムではふれあいコーナーに出てきて、観客に体を触らせてくれたのですが、その間お母さんのヤマダさんがうしろで心配そうに見守っていました。
ハーモニカを吹くエリくん

1998年12月

この年、またも二見にやってきましたが、さっそく海獣広場に出てみるとなぜか元気君のいる水槽の水が抜かれています。そして水の無い水槽の底には、苦しそうな顔をした元気君が横たわって点滴を打たれているではありませんか。
それにしても、体の大きな元気君のこと、打たれる点滴の量も半端なものではありません。2リットル入りのペットボトルで次々と流し込まれていきます。
当然この日はアッカンベーアザラシタイムは元気君はお休みし、奥さんの丸子さんと娘の夢海子ちゃんが頑張ってくれていました。

ゴマフアザラシのプールでは、なんとチーズちゃんに妹が生まれていました。名前をワインちゃんといいます。もう既にショーにも出ていましたが、まだ芸はできません。他のアザラシたちがお姉さんの指示でプールに入るのですが、チーズちゃんだけは訳がわからずキョトンとしており、お姉さんにズリズリと水の中へ押し出されていて、観客の笑いを誘っていました。
画像をクリックするとムービーが見れます。

1999年4月

この年、何気なく新聞を読んでいると、何と夢海子ちゃんが池袋のサンシャイン国際水族館に来るとの記事がありました。
ポスター
山手線の車内にも貼られていた。

公開初日にさっそく埼京線に乗ってサンシャインまで出かけました。当日はあいにくの小雨、夢海子ちゃんも環境が変わったせいかいまひとつ元気が無く、外に出てのショーはありませんでした。代りに先着何名かに限定してショーの終了後、水槽の中へ入って記念撮影が行われていましたが、二見へ何度も行ったことのある私たちは遠慮しておきました。

私たちは元気君の容態が心配だったので、二見から来ていたスタッフの人に「元気君は元気になりましたか?」と尋ねたところ、すっかり良くなってショーにも出ているとのことでした。

1999年8月

悲しいニュースが届きました。二見の元気君が他界してしまったのです。享年8歳でした。

1999年12月

今年もまた二見に出かけました。元気君がいなくなってしまった二見はどうなっているのだろうというのが心配でした。まさか江ノ島水族館の大吉君のように剥製になって飾られているのでは?! との危惧もありました。

今年も行きがけに南知多ビーチランドに寄ってみました。さっそく幸気君にご挨拶しようとしたのですが、あれっ! 幸気君がいるはずの水槽にはセイウチがいます。幸気君はどこだろうと思っていると水槽のわきにお知らせがあり、「コウキ君は二見シーパラダイスに引っ越しました」とあります。

看板スターを失った古巣の二見に戻ったということが判りましたが、なんか桃太郎侍の最終回みたいな展開です。

翌日は二見シーパラダイスを訪れました。4月にサンシャイン国際水族館を訪れた時、ショーのあと「二見シーパラダイスにも来てください」とのことで招待券が配られたので今回は入場料はタダです。(でもお土産をいろいろ買い込んだので結構お金を落とすことになってしまいましたが)

水族館の入口には大きなお知らせが書かれており、2代目元気君登場とあります。なんと幸気君を改名して元気君にしてしまったとのこと。確かにキャラクターグッズなど元気君の名前の入ったものを幸気君に直すより、幸気君の名前を元気君に変えてしまった方が手っ取り早いには違いないけれど、そんなの有りか?という感じです。こころなしか水槽の中の2代目元気君もご機嫌が悪く、大きな口を開けて鼻を膨らませて怒っています。
ご機嫌ななめの2代目 ムービーもあります。

2代目元気君はまだ二見に来たばかりで慣れていないため、ショーにはまだ登場しません。夢海子、丸子、そして桜子の3匹が登場し揃ってアッカンベーをしていました。
この桜子ですが、今までは大きい水槽で暮らしていたのですが、南知多から幸気君が来たため夢海子ちゃんのいる小さい水槽に移されていました。ところがまだ慣れていないらしく、ショーが終わっても水槽の中に戻ろうとしません。結局30分近くも広場に居座って飼育係のお姉さんたちを困らせていました。

また、この年はゴマフアザラシのプールは改築中でした。シャー、ヤマダ、チーズ、ワインの一家だけがアシカショー脇の小さいプールに入れられ、ポテトとエリの2匹はどこか別の場所に移されているらしく姿が見えません。ゴマチャンタイムも規模縮小版となっていました。

2000年12月31日

20世紀最後の日、私達はまた二見にいました。

98年にサンシャインシティの入り口に貼られていた特大垂れ幕

昨年、改装中で見られなかったゴマちゃんタイムも今年は新しいプールで装いも新たなショーが見られると思いきや、新しいはずの水槽になんか見覚えがあります。
良く見てみるとなんのことはない、昔の水槽を場所を変えてずらしただけでした。どうなるか期待していただけにちょっぴり残念です。

でも、ショーの方はいつもながら楽しい内容です。98年にはショーの最中にひとりポーっとしていたワインちゃんも、すっかり成長し、ショーにしっかり参加しています。

ゴマフアザラシの水槽をずらしたおかげで海獣広場は前よりも広くなっています。どんどん巨大化してゆく2代目元気君のためでしょうが、残念ながらこの日は元気は出演しませんでしたが、夢海子、丸子、桜子の3頭と、セイウチのウッチーとウーボーが出ていました。

この年、元気君のプールは2つに仕切られていました。初代元気君はセイウチたちと仲良くしていたのですが、南知多で育った2代目は共同生活に慣れていないようです。

あと今年の大きな変化として、今まではショータイムの時にかならず「となりのトトロ」が流れていたのですが、今回はラテンミュージックが流れていました。歌詞は何語かよくわかりませんが、ところどころで「アザラ・シ!」と聞こえます。こんな「空耳アワー」のような曲をよく見つけたものだと感心してしまいました。