「イモムシとケムシっていっしょにしないでほしいわよねえ〜?」 「イモムシって呼び方もやめてほしいー! 私はアゲハ蝶になるのよぉ。あんた何になるの?」 「さああ? よくわかんないぃ。ケムシ〜ィ、あんたはあ?」 「オレ? オレ、蛾だよ蛾。おれのかあちゃんなんか毒もってんだぜ毒!」 ガヤガヤガヤガヤ、、、、。
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「ねえねえ、なんでわたしたちいっしょくたにされた訳〜?」 「葉っぱたべるからじゃないのぉ? ねえ、あんた何食べるの? わたしパセリにフェンネル。ふつうのアゲハさんたちは山椒にミカンにルー。」 「えー! それって苦そう! わたしはねえ、アブラナ系かなあ。ロケットにレタス?」 「オレ、なんでも喰うぜ。新芽なんかすっごくうまいもん。ハマナスにラムズイヤーにミントに、、、」 「ここんち、けっこう美味しいの多いよね!」 「ねー!」「なー!」 ガヤガヤガヤガヤ、、、、。 |
「去年なんかさあ、山椒を1枚残らずみーんな食べちゃったのよ。それでも冬は家の中にいれてくれて、羽化までさせてくれてさあ。やっぱりね、アゲハ蝶って子供のヒロインだしぃ」 「いいなああああ!」 「いいよなああ。待遇ちがうよなあ。オレなんかみつかり次第つままれて足でぶちゅ、だぜえ! おまえばっかり、ずるいよなあ。」 「あのさー、庭の道具とかシャベルとかといっしょに“お箸”がおいてあるの、あれってもしかしてわたしたちつまむため〜?」 「そうだよ。きまってんじゃん!」 「うっそおぉ! こわ〜〜い!」 |
![]() サナギのぬけがら ![]() 羽化にちょっと失敗 |
「でもさあ、ここんちの人が箸もってる姿ってあんまりみないよねえ?」 「それはさあ、夏がきたじゃん、で、やな奴らがさあ、続々あらわれるわけだよ」 「げげげげげっ! 鳥だあ! つばめだあ!」 「それに、すずめに? 山鳩に? ひばりに? ぞぞぞぞっ!」 「つばめの巣を軒下に提供している家が多いしよぉ」 「それに鳥の餌台作ってたりするじゃん。あれやめてほしいわよねえ」 「ねえねえ、野良猫と協定結べないかしらねえ」 「うーーーーん、、、。だってわたしー猫語わかんないものー」 ガヤガヤガヤガヤ、、、、 |