自然の息遣いを体中で感じた1日! (訪問月 9月) (すみません。今回ページがいつにもまして重いです) |
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山登りやハイキングをしていて美しい植物に出会ったとき、植物にはうといので
「この花、なんていうんだろう? この実は食べられるのかしら?」といつも思います。
名札がついててくれるといいのにな、なんて
冗談とも本気ともつかぬ思いをしたことが皆様もありませんか?なんと! そんな私のわがままをかなえてくれる場所をみつけました
<赤城自然園> 住所:群馬県勢多郡赤城村大字南赤城山字夕日上892
アクセス:関越道赤城IC下りて、国道353号へむかう。溝呂木交差点左折。約10分。看板が多く分かりやすい。
電話:0279-56-5211
特別開園日:(普段は一般公開していない)
赤城自然園公式HPで必ずご確認ください。入園料:(環境保全協力金)
大人1000円、子供500円*ハイキングをする格好でお出かけください。レストラン、ショップ等はありません。
我が家は埼玉にあるとはいえ、なにしろ橋を渡ったら群馬県という場所がら(、、こういうのを郡玉県人という)むしろ埼玉より群馬の情報を得るほうが多く早いのです。
8月の末、あるパンフレットに『赤城自然園・特別開園のお知らせ』が載っていたのを目にした私は、きゃあきゃあどたばたしながら、カレンダーにしっかと丸をつけ、主人に「絶対いこうね!」と念を押し、わくわくしながらその日を待ったのです。
*赤城自然園というところ*
シュウメイギクがきれいでした園内は『セゾンガーデン』『四季の森』『自然生態園』の3ブロックにわかれており、赤城の植物、昆虫にであうことができます。また『セゾンガーデン』は日本一のしゃくなげ園を含む、みごとなイングリッシュガーデンになっています。
、、、という書き方をし始めますと、「普通のガーデンじゃないの?」と思われるかもしれませんね。「特別開園とかいうのはそのイングリッシュガーデンにもったいつけてんじゃないのぉ?(失礼)」 という声が聞こえそうです。
たしかに駐車場をでてエントランスをくぐり、イングリッシュガーデンで椅子にこしかけ水音を楽しみ、芝生の感触や手入れの行き届いた花々にふれているあたりまでは今まで出かけてきたガーデンとなんら変わりません。
芝生の広さ! お弁当が食べられる所です。
ギンパイソウ(グランドカバーに)
エリカ(同じくグランドカバーに)
ところがそこからしばらく歩いて、、、しばらく歩く?
そう、なんとこの自然園の敷地は120ヘクタール、120万平方メートル、約36万坪、群馬でいうなら榛名湖とほぼ同じ大きさ! つまりは山がひとつすべてガーデンなんです。始めに書きました通り、ガーデンを見学する、というよりも、ハイキング途中でみかける植物につごうよく名札がついている、と思ってください。名札がないものについては、園内を巡っているスタッフ、、、日によってはスタッフの方が人数多かったりする(^^ゞ、、に訪ねることができます。本当にいろいろなことをよく御存じなんで感動しました。
自然生態園・こんな風景がガーデンで見られる!
順路を外れると危険?昔から実際に山にはいって病気にききそうな薬草を集めてきた人々、そんな人たちの気分をあじわったりしましょうか。
山トリカブト
オミナエシ
オトコエシ
山椒バラの実
ツリフネソウ
黄ツリフネソウ
妙なキノコもいとおしい。
シモバシラの花
そしてこの時期、自然の営みで特に感激したのが、『アサギマダラ』という蝶を(自然の状態で)みることができたことです。
スタッフの方が、「蝶が渡ってきてるので、もうすこし歩くとフジバカマの群生があるのでそこで見る事ができますよ」とおしえてくださいました。フジバカマの群生もすごいと思いますが、『蝶が渡ってきてる』って? 渡り鳥なら知っているが、渡り蝶???
キバナアキギリ
日本のセージです。
フジバカマの蜜を吸う
『アサギマダラ』
羽の浅葱色が美しく、
しかも透けている。蝶のための温室ではありません。実際の自然のままの状態です。
この蝶はなんと秋〜冬にかけては南の方(南西諸島、沖縄近辺)ですごし、卵から孵り成虫になったとき、春〜夏を北上して関東、北東北あたりまでやってきてすごすのだそうです。しかも寿命は3ヶ月の長生きです。なんではるばる渡るのかは不明ですが、今、北上していたものが徐々に南下をはじめている途中で『赤城自然園』に立ち寄っている様子なのです。こんな蝶は生まれて初めてみました。
この『赤城自然園』が年中通して一般公開しないのは、こうした自然を守るという意味ももちろんあるんですが、1番大きな理由は「園がまだできあがってない!」 ええええっ。これで〜??
園としての整備をはじめて4、5年になるそうですが、それでもまだなんだそうで、我が家のちっこい庭のハーブが1、2年たつのに花が咲かないとぶーたれてる自分がはずかしくなりました。
出来上がるまで完全非公開にするのもいいけど、でも四季折々の花の美しさは皆さんに見ていただきたい。できれば園の整備費をちょっといただけたらなあ、という感じで、スタッフの方が観察して割り出したそれぞれの季節の一番いいときを特別公開の日としているのです。
むしろ本開園になってもこういう方法でいいかもしれない、とも思います。