僕は『アワフキムシ』といいます。ども。

はじめまして。

僕、アワフキムシです。
はい、たいていのお庭にいますので、
「ああ、あいつかー」とお思いの方、多いと思います。
そんなめずらしいもんでもありませんので。はい。
あのセミとは親戚筋になります。はい。

ちょっと湿った場所で、木の枝別れしてるところに泡をみかけたら、それ、僕の家です。

内緒の話ですが、ここんちの『るうさん』ってば、僕の泡の家をみて「わああい、モリアオガエルの卵だー」とか大ぼけこいてたんですよぉ。びっくりしちゃうくらいの馬鹿ですね。 


モリアオガエルの産卵

僕は、乾燥が絶対だめなので、水気の少ない『るうさん』ちの庭は住みごごちがよくないのです。
で、家を作ろうという気はあまりおきないんですが、でも昨今の住宅難から、機会があれば、そうですね、 ハマナスになら家がつくれます。
お隣との境界の山茶花に家を作る事もあります。

僕の泡の家ですが、触れば消えるというやわなものではありませんよ。
「こりゃー、だ液みたいだなー」と『るうさん』がぶつぶつ言ってる通り、粘り気があって、しっかり木にへばりつき、多少の雨にでも流れる事はありません。この泡で僕の体の水分の蒸発を防ぎ、鳥などの外敵から身を守ってるんですよ。よくできてるでしょう?
機能的でかつ白くて美しいんですよ。えっへん!
(誰ですか? 唾みたいでばばっちい、なんていってるのは? 失礼な人だな!)

僕はこの家の中にいながら、ハマナスの樹液をいただきます。食住が充実してるって幸せですねええ。

より鮮明画像 
泡の中の住人:約7mm

でも『るうさん』は、僕がハマナスに家を作るのがお嫌いなようで。

僕はそんなに御迷惑をかけてるとは思ってないんですがねえー。
みかけが悪いとかいうんですよー。そっとしといてくれればいいのに。

で、指で取り除こうとするんですが、へへっ、そうやすやすときれいにはとれないんです。
ねちょー、ぺとーっとしてますんでね。

「んなら、どうだ!」 と今度は木酢液のスプレーでしゅっしゅやりだしましたが、そんなのでも泡はとれませんねええ。ふふふ。
さっきもいったでしょ。多少の雨にだって流れないくらいの泡だって!
しかも木酢液なんてそんなもん、頑丈な泡の家の中にいる限り効きゃしませんって。

そしたら『るうさん』、何をもちだしたと思います? 
なんと水撒き用のホースですよ!!
そして、ホースの口をちょいと指でつぶして持ったんです。
「くっくっくっく。いくぞっ!」
水が勢いよく吹き出ます。ぴしゅーーーーっ!!!
あああああ。ぼぼぼぼ、僕の僕の家があああああっ!
るうさんってばなんてひどいっ! さすがの家もこのホースの水流には負けて吹き飛んでしまいました。

「あーー、しまったああ!」『るうさん』の声です。
「げげん! 水の勢いで枝をおっちゃったよぉぉぉぉ」

へん。ざまみろー、だ!


吹き飛んで『泡食ってる』所 (^^ゞ
ホースの水流にもかかわらず、
泡が無くなってないことに注目!

   

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