ぼくは、アブラムシですっ! ええと、ええと、春になると『るうおばちゃん』ちに遊びにきますっ! でも暑い夏はきらいです。秋になるとまたたくさん遊びますっ! 冬の間は寒いので、卵になって土にもぐっています。 『るうおばちゃん』の庭にはぼくの大好きなものがたくさんあります。カモミール、スイートバイオレット、ロケット、チャイブ、ワイルドストロベリー。そのなかでぼくが1番すきなのはハマナスの新芽です。みつからないように、おりたたまれた新しい葉っぱのすきまにもぐっています。 ぼくはハマナスにいるときは黄緑です。山椒にいるときは黒です。ロケットにいるときは緑と黒と茶色です。 |
![]() ![]() |
![]() テントウムシの幼虫 ![]() クサカゲロウ |
ぼくの1番の友だちは、アリくんです。ぼくがいるところにはたいていアリくんもいます。親友です。 アリくんは、ぼくがあげる蜜をのむだけでなく、ときどきイチゴの実をかじったりします。 ぼくをいじめるのは テントウムシ の奴です。こいつは、あかんぼのくせにぼくをばくばく食べるのです。ミツバチ もいじわるです。1番いじわる、、というか恐いのは クサカゲロウ です。こいつに睨まれたらぼく、ぼく、、ぼく、、、。 でもこういういじめっ子から僕を守ってくれるのがアリくんなんです。アリくんがいれば恐いものなんかアリません。ぼくは安心して草の汁が吸えます。 アリくん、僕のそばをはなれないでね。 |
『るうおばちゃん』はぼくがきらいです。ぼくもきらいです。なんとかぼくを追い払おうといろいろいじわるをしますが、ぼくは負けません。ぼくは『るうおばちゃん』よりさっきのいじめっ子達のほうがずっと恐いし、それにいじめっ子がいてもアリくんがいれば平気です。 今年もまた、ぼくはワイルドストロベリーを1番にしました。おいしいやわらかい葉っぱです。ぜーんぶぼくのものにしちゃうんだっ! ぼくが葉っぱを散歩していると、「げげげげ! うわあああ!」 『るうおばちゃん』の声です。ぼくがあんまりにもいっぱいなので驚いたようです。 早速『るうおばちゃん』のいじめがはじまりました。霧吹きに真水をいれて僕の入る場所めがけてしゅっしゅっとかけまくり、ぼくをふきとばすのです。ぼくは実はちょっと水はにがてです。でもまけるもんかっ! すると『るうおばちゃん』はいきなり攻撃の手をとめました。「おおお! いるじゃないのぉ。よかったよかった。今年もよろしくお願いしますね」 なんと、いちごの葉っぱにむかって手をあわせているのです。 ぼくはぎくっとしました。そうです、葉っぱの上には(下には)あのいやな テントウムシ の卵が! 卵を吹き飛ばさないように『るうおばちゃん』は攻撃をやめたのです。ぼくは叫びました。「アリくん! アリくんたすけてっ! アリくん!」 呼んでもさけんでもアリくんはきてくれませんでした。ぼくのこときらいになっちゃったのかな。ぼくは悲しくてたまりませんでした。 でもそうじゃなかったんです。ぼくとアリくんの仲をひきさいたのはあの ローズマリーとローレルとラベンダーとアネモネ(毒草)とルーでした。ぼくの好物の鉢がそういった植物の間におかれたか、一緒にうえられたため、アリくんがこれなくなってしまったのです。アリくんはこういった植物がだい嫌いなのです。 アリくんに守ってもらわないと、、、ぼくね、、、てんとうむしにね、、、、。 みてろよぉ! どうせ、『るうおばちゃん』は土つくりをさぼるんだ。それにぼくを全滅させるのは絶対無理さっ! |
▲ぶちぶち手で潰す | でも、ぼくがたくさんいるのでとても全部はとりきれないのさっ! |
▲ラベンダーのお茶を霧吹きに入れてしゅっしゅっとかける。 | ラベンダーの匂いとか、水とかがぼくは苦手。でも1回ぐらいやっただけじゃ、またつくもんね! |
▲真水を霧吹きに入れてしゅっしゅっとかける。 | ぼくをふきとばそうって魂胆さ。でもとばされたってまた這い上がるもんねー! |
▲木酢液を葉裏や土にしゅっしゅっとかける。(土を作るときに混ぜ込む) | ぼく、これが1番いやだ!(でもさっ! 意外と値段が高いのでしょっちゅう家にあるわけじゃないんだ。) |