◆苗の時代

1、葉っぱの色/様子が変です!

Q1:
・順調に成長してきたのに、葉っぱの色が黄色くなってきました。どうやったらもとの緑に戻りますか? なにが悪かったのでしょう?

・葉っぱが急にうなだれてきてしまいました。かさかさになりかかってるのもあります。どうしたら??

・別に何をしたという訳でもないのに(・・・と思う)、急に葉がかさかさになっていき、全て落葉してしまいました。なんで〜?! ショックです!

A:いずれの場合も、元の緑色の葉っぱへの復活はダメなようです。
時期等によってさまざまな場合が考えられますが、その前に。
【はまの顧問】
「葉っぱが黄色くなるのは、それが下の方の葉である場合には、肥料切れあるいは単に老化ということも考えられます。時々誤解されている方がいらっしゃいますが、常緑樹といっても葉に寿命はあります。季節を問わず緑の葉があるというだけで、古い葉は落葉していきます。」


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その1…根詰まりはしていませんか? 
鉢底を覗いてみて下さい。根っこがでているようでしたら、ひとまわり大きい鉢に変えてみましょう。


その2…いきなり強い光に当てませんでしたか?
それまで室内管理をしていた鉢を、気温が上がってきたというのでいきなり日光浴をさせると葉焼けをおこします。真夏はよくいわれるように“レースのカーテン越し”で。
【くまちゃん会員9号】
「うちのまめるちゃんが葉っぱ黄色くなっちゃったのはいきなり日向にだして、植えかえしていたからと思うんです。 なぜなら、黄色くなっているところは一方方向から見える場所(日が一方方向から当たっていたと思われる)だけだからです。 だから、夏だからといっていきなりお外に出すのは要注意かな。」


その3…気温の高い夏に植替えをしませんでしたか?
ほとんどの植物に言えますが、真夏に植替えをするのは、かなりリスクをともないます。ぐんぐん伸びて鉢を替えたくなりますが、なるべく真夏はいじらないほうがいいでしょう。観葉植物の植替え時期のベストは梅雨ごろといわれます。なお会員は秋にも植替えをしています。


その4…気温・湿度の急激な変化・植替えによる土の急激な変化、等々環境の急激な変化によって、ジャックは葉を、変色〜枯らす〜落葉、ということをするようです。特に気温の低い時によく起こり、また報告では“育ての親”が長い間留守にした時にへそを曲げるようです。寂しがり屋なのかも(^^ゞ

これはジャックが新たな環境に慣れようとする姿らしく、他にも観葉植物のベンジャミンが同じ様なことをします。葉っぱが全て落ちてなくなり、幹だけのまるで棒の様になってしまっても、完全に死んでしまった訳ではありません。どうか見捨てないでやって下さい。現状を維持し(気温の高いところに置く、肥料はやらない活性剤もだめ、頻繁に鉢を動かさない等)、水はきらさないようにして気長に待ってみてください。気温等が合ってくると、幹の節の様なところから新芽がでてきて、前よりも丈夫なジャックに復活します。


棒になってしまったジャック
(約2ヶ月このまま)


しかし!


気温が上がってきて復活!

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2、葉っぱの形が変わってきました!
Q:新芽は柔らかで、とても素敵だったのに、成長するに従って堅くなり、しかもなんだかこのごろ波打ってきました。なにか不足しているのでしょうか?

A:この画像は『筑波実験植物園』の日本で1番の長老ジャックの葉っぱです。
ちょうどドングリの葉のように堅く、しかも御覧のとおり波打っています。
葉がこのようになるのは、成長したジャックの特徴なのかもしれません。心配はいらないと思います。

→なお、右の画像の、虫が喰ったように縮れていく変形は、肥料不足が原因でした。

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4、成長がとまってしまいました。

Q1:説明書には6mになると書いてあったのに、30〜40cmほどまで伸びたところで成長がストップしてしまいました。豆を買った時に付いてきた3号鉢に植えています。

Q2:苗を買ってきたのですが、40mどころか、買ってきた時のまま(7cm位)、ほとんど背が伸びません。栄養がたりないのでしょうか?

A1:
その1…3号鉢ではせいぜい70〜80cmが限度だそうです。さらに伸ばしたい場合は鉢を大きなものに替えて下さい。

もっとも40mの高木になるのは原産地で直植えされている時のようです。日本のケヤキなどと一緒ですね。(^^ゞ
鉢植え&室内管理にせざるを得ない日本の家庭では、40mに育つための「鉢」はとても用意できないと思いますので、(、、、家もないだろうなあ)、ある程度、というところまでで我慢しましょう。知人のところで直径30cmの鉢で2m近くまで育っているそうです。

その2…「育て方」のところで表にしましたが、成長期以外の気温の低い時期は、「造花になっちゃったのだろうか?」と思うくらい、変化がありません。暖かくなる時期までそのままじっくり待って下さいね。動きがないときは肥料等はあたえないでください。


A2:観葉植物のなかには環境がいいとどんどん大きくなる植物があるので、コンパクトにして鑑賞したいという目的の為に、矮化剤で処理されているものがあります。ジャックも処理されているのものがあるようです。これは肥料をやっても大きくはなりません。むしろ肥料や水のやり過ぎはトラブルの原因になってしまいますので注意してください。

【はまの顧問】
「矮化剤の多くは植物ホルモンのジベレリンの作用を抑制します。ジベレリンは茎や葉が伸びるように働くホルモンで、矮化剤はその作用を抑制するので伸びが減ります。
でも矮化剤もそのうち分解されたりして効果には時間的限度があるはず。いつまでも、とは考えにくいです。
同じ矮化剤でも植物の種類・品種で効果が変わります。」

矮化剤が切れる迄のジャックの成長の様子はこちら
『魔女の呪いがとけて、凛々しい王子さまになった豆竜くんの物語』
   

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4、伸び過ぎて困ります。
Q:我が家の環境が合っているのか、やたらに伸びて茂ります(すでに150cm)。室内管理ではちょっと困った状態です。庭に植えても大丈夫ですか?

A:なんてうらやましい (T-T)
最低でも「霜がおりない。気温5度を絶対下回らない」という環境が保てない限り、残念ながら日本では1年中外で直植えにする事は難しいです。外におけるのは初夏〜初秋までぐらいです。

今の状態より上に伸びないようにするには、頂点を切る(摘心)をお勧めします。脇芽がでてくるポイントがいくつかありますので(幹の節のようになっている部分)そこを切ってしまわないように、好みの高さで切ります。
かなり耐陰性がありますので、葉をたくさんに茂らせたものを、玄関などにおくとすてきですね。
つくづく、ほんとにうらやましい(T-T)

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5、根元の豆に元気がありません。
Q:木の根元にある豆が、最初はぴかぴかのつるつるできれいだったのですが、このごろしわがよってしぼんできました。上の葉っぱや茎は元気なのですが。
A:この根元の豆は、成長するにしたがってしわが寄り、しぼみ、いずれは消滅するようです。(赤い矢印の先にあるのがしぼんで小さくなって茶色になった豆:木自体は40センチ程に成長している)
またなにかの拍子にぽろっととれてしまうこともあります。木自体が元気であれば気にしなくて大丈夫です。乳歯みたいなものですね!

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6、注意すべき病害虫はなんですか?
Q:ジャックを育てる上で注意しなければならない病害虫はなんですか?

A:育てはじめてからしばらく会員からの報告もなかったので、虫は食わないのでは?と思っておりましたら、やられました! 
夏の間外に出していたものが食害。この時期の虫達はたくましいですからねえ。<葉っぱの毒に負けないらしい(^^ゞ
(他にもkimi12号、虎姫@21号から同時期に食害報告あり)
犯人は特定できていませんが、バッタ系ではなかろうかと思われます。

秋の始めには、こんな毛虫が新芽を食べていました。毒がある葉っぱをむしゃむしゃ食っています。おそるべし!


ほかにはカイガラムシがつくらしいという情報があります。
春先より秋に注意が必要なようです。
(隊長はカイガラムシが付いた場合、全てこそげ落として、その後を「薄めたお酢」や「唐辛子酒」等で拭いています)

病気は「豆にカビがはえた」という報告のみ、でています。豆のカビは「ナメクジ」による食害あとからもでてきます。過湿、土の変質、肥料のやり過ぎなど。マメ科ですので窒素肥料に御注意を。


 ジャックを室内で育てる時には、室内飼いのペットにもご注意を。ふと目を離したすきにジャックを齧ってしまうペットは「猫」「ハムスター」「ウサギ」が報告されています。

こたまま5号
「大切に育てた鉢入り娘、器量良しでスタイル抜群だったんですよ。 なのに、こんな事になってしまって、、、、、(T_T)
猫飼いのみなさま、くれぐれもお気をつけて! 葉っぱの先っちょなら許せるけど、ぜーんぶ食べました、芯まで、丸ごと。(;_;)」

のねこ7号
「会員5号の助言間に合わず、気がつけば立派な片簪になっていた。犯人はのねこ家の猛獣(画像左)で、どうやら自分の日向ぼっこ場所をとられたことを恨んで犯行に及んだ模様。残された簪も下2枚はすでに消滅、撮影後上3枚も瀕死状態に……」


なお、ペットではありませんが、「赤ちゃん」がかじったというお宅もありました。生葉には毒性がある(齧ると舌がぴりぴりします)のでどうか御注意を。

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