新橋駅、霞が関、国会議事堂、議員会館、首相官邸

2012年7月30日、エンジニアリング業界の引退シルバーエンジニアの集まり、「プラント技術者の会」のメンバーになっている昔の職場の後輩から「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」、原子力資料情報室」と共催する「ストレス・テスト・再稼働問題の徹底検証」という院内集会にさそわれた。

家にこもって空調をガンガンかけて原稿書きするなどという不健康から脱するためにも、節電のためにもなると考え、炎天下を歩いて健康を回復しようと参加を 決意した。ペットボトル持って新橋駅におり、駆け出しのころの事務所前を通過。なんども仕事でかよった東電本社から会場の衆議院会館に向かって歩き始め た。

東電まえには警官が立ち、パトカーと機動隊待機車は駐車している。その姿を取ろうとアングルをいろいろ試しているうちに嫌気をさした警官1人は帝国ホテル の方に逃げてしまった。やむを得ずもう一名を撮った。撮影後、彼の前をとおるとなんと、「観光ですか」ときいてくる。「えー!マー!超有名な会社になりま したので」というとニヤッとする。こちらも暇だが、彼も退屈している。旧NHK脇を通って、日比谷公会堂の前に出る。名前が市政会館になっている。調べる と北側が日比谷公会堂で南側が市政会館だそうだ。


市政会館


霞が関の手前で道路の一角に脱原発村という拠点があった。どうしてこんなところにと思ったがその敷地は経産省だ。更に歩くとこれもよく出入りしていた資源エネルギー庁前をとおる。昔、アラスカ前州知事のメッセンジャー ボーイとなって長官に今のうちにアラスカのガス田を買っておかないかと押し掛けたことが思い出される。緩やかなキャピタル・ヒルを上り、国会議事堂前の公 園に入る。一人のジョッガー以外だれもおらず巨木が茂る別天地である。国会前のメーンストリートは数日前20万ともいわれる人であふれていたことが夢のようだ。だれも居ない。ただ一人プロ仕様のカメラをローアングルに構えて延々と撮影す る男を見つける。警備の警官たちはすることもなく逐一その模様をマイクで報告している。


国会議事堂


反時計まわりに議事堂を一巡して裏手に出ると見学者受けつけがあった。小学生の頃引率されてきたが、やけに警吏が威張っていた記憶がある。その衆議院会館 まえで、規制庁人事に反対演説をしている一団がいた。遠くから望遠鏡でそれを観察している黒ズボンにワイシャツの身ぎれいな若い男2人がいた。掌にはいっ てしまう望遠鏡とお揃いの肩がけ黒鞄を見た途端、これは公安警察だとピンときた。むかし水道橋の前田建設にゆくとき、どこかの労働組合の街頭演説の近くを 通ったとき、物知りに教えてもらったことがある。そのときの記憶がよみがえった。さっそく記念にと逆に彼らを撮影させてもらった。間違いならごめんなさ い。こんなところで無駄なエネルギーを使わず、外国人スパイにでも眼を光らせてもらいたいものだ。調査対象を間違えっているのでは?


公安警察?


なんで衆議院会館で院内集会するのかと思ったら福島瑞穂、平山誠、橋本勉などの議員が参加するためだと理解。首相官邸のすぐ隣の多目的ホールで規制庁人事 はバリバリの推進派中心だから受け入れられないなどの話をしているわけ。この会は若い政治家や政治活動家に引退エンジニア達がバックアップしているという 感じ。

首相官邸のすぐ隣の多目的ホールで政府の人事をどう覆すか話し合っても多勢に無勢となかば絶望の気持ちで会館を去る。これが日本国民の民意ならどうぞ。議員会館のスタッフは愛想がいい。 夜道を官邸に向かってあるき、会館の間の溜池に下る道入り口に達すると眼を三角にした警備の警官に誰何された。原子力空母ジョージ・ワシントンの帽子を着用していたから、あやしまれたのか?新橋駅にゆく地下鉄に行きたいというと急に 肩の力をぬいて霞が関駅にゆけという。それは首相官邸裏の道とは逆だ。銀座線に乗りたいというとようやく「溜池山王駅がいいだろう、この坂を下れ」と言っ てくれる。それこそ私が歩きたい道だ。金曜日には立ち入れるはずのない官邸の裏の道を下りながら「官邸裏の竹林は少し繁りすぎだな、テロが隠れるところが 多すぎる」などと考えながら坂を下った。霞が関村の警備の警官の数は膨大でコ ストもかかっている。

July 31, 2012

Rev. April 22, 2013


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