六国見山(ろっこくけんざん)

鎌倉に住んでほぼ40年になるが、2004年の5月、台峰から源氏山への散策の折、北側 の六国見山を見て興味を持ったことはあるが、うかつなことに未だ登ったことがなかった。

六国見山の由来は、相模、武蔵、安房、上総、下総、伊豆の六国が見えたことに由来して六国見山と名づけられたという。実は鎌倉の最高峰は大平山(159m) で、六国見山(147m)は2番目である。三番目の建長寺裏の勝上献(しょうじょうけん 145m)や四番目の覚園寺裏の鷲峰山(じゅぶせん 127m)は大平山に連なっていて目立たないが、六国見山は独立峰なので目立つ。

六国見山 2004/5撮影

2017/3/8 御前中JALの航空券購入のためパソコンと格闘し、ようやくケリをつけた午后出かけた。明月院側から登ると登山道入り口が分かりにくそうなので大船高校側 の高野台口からアタックすることにした。

北鎌倉下車。線路に沿った北側の道を大船に向かって歩くが途中でトンネル崩壊のおそれありと、交通止めになっていた。円 覚寺正門までもどり、国道を行く。鎌倉小坂局を過ぎたところで右折し、線路に沿った北側の道に移る。道なりにゆくとやがて小さなトンネルをくぐる。

小さなトンネル

トンネルを出たらすぐ左折する。そして突き当りを右折し、小坂小脇を通過。やがて大船高校入口バス停から高野に登るため に傾斜した陸橋が見えてくる。これをくぐり、脇につけられた階段を上って高野台行きのバス道に出る。(あとで分かったが、鎌倉小坂局を過ぎたところで右折し、 線路に沿った道に入らず真っ直ぐ急坂を登れば高野台にでる)道なりに登り、大船高校角で右折すると高野台口があった。

高野台口

この登山口で鎌倉在住の外国人にあう。毎日愛犬をつれて散歩するという。この山には出入り口が高野台口と明月院口の他に 高野台南口と円覚寺口の計4つあるという。円覚寺口は入場料が必用ではと聞くと鎌倉市民で65才以上のシルバーは福寿手帳を市役所に申請すれば、入場料は タダになるとのこと。

彼の勧めで、正規の登山用階段を離れて、保守用とされる道を行く。このほうが大回りするので傾斜がすくないという。やが て開けた展望台(標高140m)に着く。展望台は樹木がないため、南には鎌倉市街地と大島が良く見える。標高120mの衣張山は木立に遮られて見えない。 鎌倉山119mの最高地点のNTTアンテナも見える。その西には天城山。伊豆半島から箱根山までは落葉樹の枝の向うに 透けて見える。



鎌倉市街地と大島

西には藤沢市街地と丹沢山塊と渋沢丘陵が見える。富士山は雲の中。天気が西から崩れて、今にも雨が来そうだ。



藤沢市街地と丹沢山塊と渋沢丘陵

北の横浜都心も、近くの円海山(153m)も良く見える。しかし東の上総、下総は常緑樹に遮られて良く見えない。それもそのはず、本当の山頂はこの展望台 の東方300mにあり、鬱蒼とした常緑樹に覆われているため見通しは悪い。

展望台から南に下れば、高野台南口に下ると言うが、東に向かう。しばらく行くと「稚児の墓」があった。



稚児の墓

更に行くと本当の山頂を示す三等三角点(標高147m)があった。



三等三角点

しばらく下ると円覚寺に下るとおぼしき山道が見えたが、真っ直ぐ下る。やがて今泉の住宅地が見えて、その中に下る。出口 には小さな標識があるだけである。

至六国見山の標識

あとは北鎌倉駅に真っ直ぐ向かう。明月院はすでに閉門。全行程4.5km。約2時間の行程であった。

March 8, 2017

Rev. March 25, 2017


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