新江ノ島水族館

2004年11月30日、散歩目的で2004年に改築開店した新江ノ島水族館にでかけた。(Aquarium Serial No.204) 入場料は高いが、2回分のコストで1年間入れるとのことである。散歩の範囲内のため1年パスを買う。

2階ぶち抜きの相模湾大水槽にうねる8000匹のイワシの群れはさながら怪獣のようにみえる。シノノメサカタザメも恐ろしげな姿をみせている。 アクリル樹脂板を何枚も積層してつくった厚いアクアウォールがこのような巨大水槽を可能にしたという。接着はアクリルモノマーに硬化剤を加えてアクリル樹脂板の間に流し込み82oCに加熱して重合硬化させてつくるという。

相模湾大水槽

サンゴ礁も色とりどりで美しい。

サンゴ礁水槽

イルカのショーもさることながら、2トンもあるミナミゾウアザラシが食事ほしさに水から陸に上がる時、自重をもてあまして疲労困憊するさま、餌をもらって目をつむり うまそうに飲み下す時の表情に思わずみとれてしまう。

イルキャンティ ビーチェ(Restaurant Serial No.254)にてスピルナーと雑炊の昼食。

国立の海洋開発機構(JAMSTEC)は深海生物を潜水調査船で採取して研究しているが、江ノ島水族館はJAMSTECが採取したハオリムシ(チューブ・ワーム)を加圧状態で飼育して展示している。ハオリムシの血液は普通のヘモクロビンが4量体であるのに対し、24個のサブユニットからなり、酸素とともに硫化水素とも結合する部分をもっている。このために体内に共生する硫酸酸化細菌に硫化水素を与え、硫酸酸化細菌が炭酸ガスから産生する有機物を利用して生命を維持しているのだ。

2,210mの深海に相当する22.2MPaで熱水噴出口に相当する温度、350-384oCでグリシンというアミノ酸が脱水縮合反応をしてジケトピペラジンが生成するというJAMSTECの出口氏の実験結果がある。生命誕生を思わせる現象である。

November 30, 2004

Rev. January 28, 2007


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