小石川植物園

徳川五代将軍綱吉の別邸「白山御殿」があったという白山御殿町に小石川植物園がある。東京大学理学部附属植物園となっている。その起源は江戸初期にさかのぼり、 3代将軍徳川家光が江戸城の南北に開いた 2つの薬園のうち、南薬園を1684年(貞享元)になって小石川白山御殿内にうつしたのが始まりとのこと。

地下鉄三田線の白山駅から山一つ越してようやく庭園入口に達する。尾根の西南斜面にそって庭園が造られている。尾根に そってイチョウ、プラタナス(もみじ葉すずかけ)、楠などの巨木が植えられている。樹齢はおよそ400年くらいであろうか。ここには中国にしか生息してい ないめずらしい「ハンカチの木」がある。ここにあるイチョウから世界で初めて精子が発見されたそうで昭和31年創立の「精子発見60周年記念碑」が立てら れている。九州のソテツからも精子が発見されたが、その分株もここにある。イチョウの精子の発見者は東京大学理科大学植物学教室の画工の平瀬作五郎だった が、論文を書いても博士号をもらえるどころか彦根中学の教師として左遷されたと牧野富太郎が書いている。

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イチョウと精子発見60周年記念碑

北西の隅の低地に日本庭園があり、ここに旧医学学校の校舎が保存されている。

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旧医学学校校舎

2000/6/24

Rev. January 10, 2018


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