富士山

毛無山・足和田山

2007年4月4-5日、wakwak山歩会は富士山を囲む毛無山(1,945m)と足和田山(1,355m)に登った。

富士山の西側に南北に連なる尾根を毛無山塊と呼ぶ。 「毛無山」という名の山は全国に数 多いようだが、今回のwakwakの目標は麗峰富士山の全容を眼前に望める山として人気の高 い毛無山塊の主峰毛無山とした。朝霧高原に前泊し、早朝出立して毛無山から初春の富士山眺望を満喫した後、朝霧高原へ戻って一風呂浴びるという計画であった。

第1日目は西湖の南に横たわる足和田山に上り、真北からの富士を楽しむとともに軽くウォームアップするという目論みであった。なお、この時期はバス便が少ないのでマイカー使用とした。

第1日目

久しぶりメンバー4人が全員そろう。9:00開成駅集合。マーさんの車で出発。紅葉台入口(約1,000m)に駐車。まだ購入してから2年チョットというのにイタリー製テクニカのビブラム底の靴のゴム部と皮革部との接着がはがれ始めた。

1月の事故の反省にたち登山用ヘルメットを着用。10:45林道を登り始める。途中、テレビ番組の撮影隊に出会う。全員に見つめられたのですれ違いざま「チョット過剰装備だね」とつぶやくと皆ドット笑う。日本海に低気圧が発生して上空には寒気団があり、空は荒れ模様。雪がチラチラと降っている。紅葉台(1,165m)を経由し、三湖台(1,203m)に至る。西湖、精進湖、本栖湖の三つが同時に見えるというので三湖台と命名されたらしいが北側の眼下に西湖が見えるだけである。 西方を振り返れば青木ヶ原樹海が降りつのる雪で霞んで見える。左手には紅葉台のある尾根が青木ヶ原樹海に沈んでいる。

三湖台より青木ヶ原樹海を見下ろす

東方を望めばこれから行く、足和田山がうっすらと雪を被って見える。三湖台の「あずまや」で昼食とする。およそ「あずまや」など余計なお節介の代物だがベンチが雪で使えない時はありがたい。

足和田山と三湖台の標高差は150mしかないが、途中幾つもの小ピークを越えなければならない。足和田山の又の名は五湖台だが、樹林のため河口湖しか見えなかった。足和田山、三湖台、紅葉台には東海自然歩道が通じている。そのためか歩道と交差しながら林道が通じていてわずらわしい。

三湖台より足和田山(五湖台)を望む

足和田山山頂にて

13:25下山開始。同じ道を戻った。14:50登山口に戻る。林道を多く歩いたので予定より早い。時間が余ったので本栖湖にゆき富士山を望む。今まで降っていた雪も止み、富士山の山頂は雲の中だが、青空とあやしい雲がコントラストを作り、富士山の左手前の大室山(1,448m)と湖の右手の竜ヶ岳(1,485m)が静かな湖に映えていた。

本栖湖より富士山を望む

前泊のために民宿「水口屋」に向かって富士宮道路を南下中の車より明日の目的地毛無山塊が見えた。中央で一番高いピークが大見山(1,959m)である。その左が毛無山で左手一番低いところが地蔵峠。右手の丸い山がタカデッキ(1,921m)である。雪化粧した毛無山の姿をみて、当初の計画の地蔵峠経由をやめて毛無山山頂に向けて直登する尾根道を往復することにする。勾配はきついが、トリーッキーな沢の渡渉を避けたほうが無難だと考えてのことである。

富士宮道路を南下中の車より毛無山、大見山、タカデッキを望む

登山口の駐車場を視察のためにわき道に入ると東京農大の富士農場が見えた。牧草の中に立つ樹木と後ろの雪化粧した毛無山塊が美しいコントラストを見せていた。毛無山塊は下部が杉の植林、中間層が落葉の雑木林で山頂には針葉樹林があり、それが霧氷で白く輝いている。

東京農大富士農場

民宿「水口屋」で今日の汗を流し、夕食前に埼玉の巡礼仲間、大久保(博)さんより送ってもらったノビルを肴に酒盛りをする。客室より見た夕日に照らされた富士の姿は素晴らしかった。女将の作る虹鱒料理を堪能して21:00には寝てしまう。 民宿と旅館の違いは民宿では女将が和服で出てこないことと専属のコックが居ないことだ。和服代とコックの人件費だけ安くなる。(Hotel Serial No.383)

民宿「水口屋」の客室より富士山を望む

第2日目

朝5:30に起床すると素晴らしい天気である。本日は体調を考えて参加しないクリさんに簡易アイゼンを借りる。マーさんとコンチャンはアイゼン無しである。途中Kマートでニギリ飯1個、 あんドーナツ1個、まるかじりソーセージ1個を購入。

7:00に麓登山口(868m)を出発、尾根に取り付く。しばらく登ると不動の滝が見える。富士スバルラインが通過する当たりに縦の幡が何本も立っているように見える 。マーさんが双眼鏡でみると沢に積もった雪のようだとのことであるが、気になる風景だった。眼下には朝霧ヴィーナスガーデン・ゴルフコースと朝霧ジャンボリーゴルフクラブが見えた。

不動の滝

ほぼ100m登る毎に1-9合目の立て札が整備されている。途中から雪が積もっているのでアイゼンをつけて処女雪を踏みしめて登る。勾配は殆ど変らずドンドン高度を上げる。それでも少し勾配が少ないところも2ヶ所ある。下の写真はそこで撮影したものだ。急な斜面は殆ど岩場だ。ロープが用意されているが使わなくても済まされる。

雪中登山

地蔵峠からの登山路に合流すれば頂上はすぐだ。11:15山頂着。山頂で記念撮影後昼食とする。気温は零下で手持ち着衣を(ゴアテックッスの雨具を除き)全て着るが寒い。耳が冷たいのでヘルメットの下にバンダナをして耳を覆う。

上空をパラグライダーが南に向かって飛んでいる。朝霧高原パラグライダースクールの小高い丘から飛び立ったとすれば上昇気流をうまくつかんで1,000m以上上昇したことになる。かなりの腕のようだ。

12:00下山すべく山頂を出発。膝のサポーターを着用。おなじ道をひたすら下って14:50登山口着。途中内股の筋肉の痙攣を経験したが、これはアイゼンを着用したため、筋肉に負担がかかったためである。小休止を含む登坂垂直速度は253m/h、下山垂直速度は380m/hで平均値以上で快調であった。

毛無山山頂にて

朝霧高原温泉グリーンパークの露天風呂で富士の高峰を見ながら汗を流す。(Hot spring Serial No.241

April 8, 2007


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