クロンボー城

クロンボー城はシェークスピアがハムレットの城として想定したことで有名だ。コペンハーゲンのあるシェラン島の東北の隅、ヘルシンゴーというスエーデンとの間に横たわる狭い海峡に面した岬にある。コペンハーゲンから列車で約50分、海岸線にそって北上したところにある。スエーデンと結ぶ大型のフェリー5台がピストン輸送するくらいスエーデンとの交通量は多いところだ。そういえばコペンハーゲン駅でマルメ行きの列車があるのでデンマークにもマルメという町があるのかと思っていたらスエーデンのマルメだった。東京湾縦断道路のように海底トンネルと橋でコペンハーゲンとマルメを結んでいるとのことだ。

クロンボー城に向かってヘルシンゴーの町を歩いていたら、感じのよい教会があったので入ってみる。小奇麗なボールトから帆船の模型がいかにもデンマークらしく好もしかった。隣接するカルメリタ修道院も気持ちのよい回廊を持っている。

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聖マリア教会の内陣

クロンボー城は休館日であったので中にはいれなかった。かわりに外周をゆっくり散策した。ハムレットが父の幽霊と出会うのは左側の陸屋根の塔の上であったのだろうか?城の一角右端の塔は外見では見分けがつかないが灯台になっている。この灯台にしたの石垣の上には海に向かってキャノンが並んでいる。かってここが、バルト海を制する要衝の場であったことを想起させる。

海岸で釣りをしている人が居た。森永氏はミュンヘン大教授時代、量子論の先駆けとなったコペンハーゲン大をよく訪れることがあって、時間が作れるときはよくここでつりを楽しんだそうである。釣りの成果は氷付きの魚を買い足して箱につめ、夜行の急行列車で自宅に持ち帰ったそうである。ボーアが先駆けした量子論はシュレーディンガー、ハイゼンベルグ、ディラックにより完成したのだ。

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クロンボー城

ヘルシンゴーのアクセル広場に面するレストランGaestgivergaardenで生ニシンのオープンサンドイッチを摂る。なかなか美味なり。(Restaurant Serial No.219)

オランダ・デンマーク紀行へ

2003/10/10


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