サハリン (Sakhalin)

1993年8月、日本石油学会とサハリン石油学会が共同で国際を開催し、これに論文を発表するために参加した。ユジノサハリンスク(Yuzhno-Sakhalinsk)での会議後、サハリン北端のオハ(Okha)まで飛び、そこからヘリコプターで油田地帯を視察した。ヘリコプターは多分M・L・ミーリ記念モスクワ・ヘリコプター工場で開発された中型多目的ヘリMi-8MTV-1型 。

オホーツク海に面した白い砂浜とツンドラ様の緑のビロードがちりばめられた海岸にただ一人、バイクとテントを持って野宿している人が居た。何ゆえか一山の林が全て枯れ、根がらせん状に露出している異様な場所もあった。後に地震で多数の犠牲者を出した油田の宿舎の上も飛んだ。

sakhalin.jpg (7019 バイト)

視察に使ったヘリコプター Mi-8MTV-1型

帰国後、参加者が忘年会をした。M石油勤務のナターシャさんも参加して会は盛り上がった。

ナターシャさんと

私の引退後、後輩たちがサハリンLNGプラントを受注し、2008年に完成した。ここらへんの経緯は黒木亮のビジネス小説「エネルギー 上下 」に詳細に描かれている。

ユジノサハリンスクの南方の海岸にコルサコフ(旧名大泊おおどまり)という町がある。ここには宮沢賢治が教え子の就職を頼みに大正12年に立ち寄った王子製紙があったところだ。

コルサコフの東方約10kmのプリゴドノエに建設中のサハリンLNGプラントの航空写真をグーグルマップにリンク表示する。プリゴドノエは海浜の原野だが、日露戦争の遠征軍上陸地点と書いた古い石碑が転がっているという。

航空写真をスライドさせてみれば分かるが、ちょうどLNGを出荷する桟橋を建設中で海上には多数の作業船が見える。

LNGタンクは9%ニッケル鋼製内殻ーコンクリート外殻で下の写真は9%ニッケル鋼製内殻の屋根が完成した時点のものである。

2009年に試運転に入るが、リンデ製のメイン液化器が性能を発揮できるか、ガス量が2系列分間に合うかが疑問視されている。

 
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Rev. January 12, 2009


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