SMさま

 

講義プロジェクトライフサイクル受講に関する追加質問に関する回答

まだ16名に回答終わらないうちに追加質問をもらいちょっとパニック状態でした。ようやく16名に義理を果たしましたので勢いに乗って以下回答します。

質問 1-1. 「大きな案件ほど上位者に決定権があるようですが、どれぐらいのプロジェクトで大きなものと認定されるのでしょうか。」:米国のコントラクタは500ドル以上はプロジェクトマネジャーに決済権はありません。日本ではもっとルーズで100万円とか1000万円とか職位に応じて権限委譲が行われております。会社規模に応じ、失敗したときのインパクトによって権限委譲規定が決められます。

質問 1-2. 「上位者に預けることによって意思決定の際、情報が偏在することは、ないのでしょうか。」:上位者が責任をとるわけですから。あらゆることを説明者に聞きます。これに答えられなければ却下ですから、説明者はそのようなことが無いよう徹底した準備をして報告します。

質問 1-3. プロジェクトが赤字だったときに誰がどのようにして責任をとるのでしょうか。実施者に責任がなければ、プロジェクトにゴーサインを出した人が責任をとります。

質問 2-1. 「まったく先が見えないプロジェクトというのもあるのでしょうか。0.1%などでしたら、将来が予測不可能であるように感じるのですが、どのように情報の見えない部分を埋めていくのでしょうか。」:基礎研究から始める研究開発は0.1%ですが、フィージビリティースタディー段階に到達すれば50%です。100%と確信が持てないならプロジェクトはゴーになりません。それでも失敗するプロジェクトはあるわけです。

質問 3-1. 「アメリカのほうが絶対数が多そうだ、とういうのは予測できそうなのですが、現在、日本の実ビジネスの中で、失敗の可能性(高いリスク)がありながら果敢にプロジェクトを立ち上げる状態というのはあるのでしょうか。」:まともな人なら高いリスクのあるプロジェクトを清水の舞台から飛び降りるように立ち上げる人は居ないと思います。段階を追ってリスクを見極めて進め、リスクが下がらないようなら中止するのがまっとうな判断です。そうしなければ破産し、自殺するような羽目になります。

質問 4-1. 「製品開発プロジェクトなど実施後に、当初の予定と違った顧客層やターゲットが展開された場合のサービスはオペレーションかプロジェクトか?」:愚問です。このような質問は無限に続きそうです。サービスの仕方を変えなければならすそのために資源と手当てしスケジュールを作成しなければならないのならプロジェクトです。自分で考えてください。

質問 4-1. 「製品開発が終わった段階で、組織構造、責任体系はどのように変わっており、新たな発見などによって新しい展開が行われたとき、どのように対処しているのでしょうか。(例えば、以前のメンバーが集められる。とか、全く新しいプロジェクトになる。など)」:事情により色々でしょう。次ぎの開発に役立つ人材なら開発に投入され、能力が無い人はオペレーションに投入されるだけです。

質問 5-1. 「打ち上げのお酒はうまいですか。」:うまい。ただ仕事を仕上げた虚脱感も襲ってきます。かといって退屈なオペレーションに甘んずる気も無い。次ぎのプロジェクトがあれば立ち上げの不安と苦労の予感。次ぎのプロジェクトがしばらくありそうに無いときの浪人の立場をどう過ごすかの戦略構想など複雑です。

以上です。