イヤホン

2019年、イヤホンの片割れが床に落ちていたので分解して見た。中からロッシェル塩の結晶がでると思いきやオーソドッ クスな永久磁石とコイルと震動膜が出てきた。コイルは樹脂で固めてある。フレミングの左手の法則に 従ってローレンツ力がコイルに働き、膜が空気を振動させて音となる。


イヤフォンの構造

よくウォークマンの成功は録音機能を捨ててカセットテープの再生に特化したからだと言われていた。ホントの理由は高品質な音こそがウォークマンの成功の秘訣だったと私は思う。人々は理由は理解しないまでもロッシェル塩の振動では満足できなかったのだ。特に低音がでない。

ウォークマンはカセットテープからかさばるCDに進化した、しかしiPodの出現でソニーに代表される日本の家電は完全に市場から完全に敗退した。iPodの本当の強 さはiTuneだったのだ。これでCDというかさばる媒体もあえなく消え去り、ハードディスクも駆逐され、フラッシメモリーになってしまったのだ。

これからのビッグデータの時代にコン ピュータもサーバーもこれからはフラッシメモリーだけになる。東芝は金食い虫の原子力に社運をかけて虎の子のフラッシメモリーを失った。ソフト開発なんて下請けにさせておけばよいと思い込んでいる経営者に技術の流れを見れ る人が居なかったためだ。彼らはこれからなにを食い扶持にするつもりなのだろう。たった1個のこの壊れたイヤホンの分解から過去30年間の事が走馬灯のように駆け巡った。

February 25, 2019


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