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スクリムショー

スクリムショー  は19世紀初頭の帆船時代、捕鯨船の水夫が鯨の歯や海獣の牙に帆船の絵や女性の絵を彫ったのが始まりとされる。しかし次第に捕鯨船の基地であったアゾレス諸島、マデイラ島で水夫の妻子によって作られるようになった。芸術性の高いものは現在は博物館などに収蔵されているが、1970年代に英国のジュラートンという会社が骨董趣味の人を相手に模造品を売り出したところよくうれたそうである。材料はアリル・フタレート架橋剤としたフタール酸系不飽和ポリエステルに充填剤として炭酸塩ドロマイトのい微粉末が50%を加えてモールド成型したものである。(以上1999/2/22化学工業日報、渡辺氏の随想から引用)スクリムショー・コレクションはマサチューセッツ州のケンダール鯨博物館ミスティック・シーポート博物館にある。ケンダール鯨博物館自慢のコレクションはミスティック・シーポート博物館 から入手したエドワード・バーデット(1805-1833)が抹香鯨の歯に彫った捕鯨船を引く抹香鯨の絵である。またこの博物館が発行した本によれば,水夫が作った本物と思われていたかなりのものがマデイラ島の故マニュエル・グンハの作であるという。写真はハウステンボスで求めたもの。ジェラートン社製と同類の模造品であるが、こちらはイタリー製である。 裏側にはビーナス像を彫りこんである。

 


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