言語録

シリアル番号 日付

949

2005/5/28


名言 その男は、連れのいる女にものを贈る時は、連れの男の許可をまず得るという礼儀を知っていたが、また、女にものを贈る時の贈りかたなるものを知っている男であったらしい。手から手へ渡すなんていう、つまらぬまねはしなかった。腕輪は私の腕に彼の手ではめられ、スカーフも同じく彼の手によって、ふわりと私の首に巻かれたからだ。
・・・腕輪が手首に冷たくふれ、スカーフがやわらかく首にまきついた瞬間に感じた、春風にも似た優しく官能的な快感は二十年後の今でも、昨日のようにはっきりと思い出す。
言った人、出典 塩野七生
引用した人、他 塩野七生 「男たちへ」第11章 女になにを贈るか


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