シリアル番号 | 日付 |
1329 |
2010/1/1 |
名言 |
和尚さる川辺を通り給ふに、女のはだかになりて居けるを見たまひ、陰門をめざして三度礼拝してすぎたまう。折ふしありあはんひと是を見て、さてもあの僧は狂気か。出家の身として女のはだかになりたるを見て、三どふし拝みてゆかるるはいかなる事やらん。いかさまに狂気なるか。さもなくばかかる事はし給ふまじ、めずらしき事なり。いざ近つきて仔細たずねん。げにもっともなりとて、我もわれもとあとを慕ひ、やがて追付きそでをひき、御坊ただ今女のはだかを見て礼拝し給ふはいかなる因縁やらん、聞かまほしく候。但し仏道修行にかかる事やましますか、いかにいかにとせめかけて問ひければ、一休うむの事にも及びたまはず、斯く云ふすててすぎ給ふ。 女をば法の御くらというぞ げに釈迦も達磨もひょいひょいと生む |
言った人、出典 | 一休「一休諸国物語図絵」 |
引用した人、他 | 友人田中利一が年賀で引用 このさる川とは応仁期、堺の町を流れていた川だろうという |