言語録

シリアル番号 日付

1290

2009/5/28


名言 弁護士とは,1万字にも達する書類を書きながら,それをブリーフ≠ニ言う人である
言った人、出典 フランツ・カフカ
引用した人、他 中央大学 教授
米国弁護士 (NY州)
平野 晋
カフカは法曹で実務経験を有しているにもかかわらず、彼は、沢山の下級役人法律職から構成される、理解し難く疎外させる司法制度(an unknowable and alienating legal system)に服する「外部者」(outsiders)の視点から、法を描いた。
カフカが外部者の視点を有して描けた理由・背景の1つは、彼自身の置かれた生来的な身分が、チェコに居住するユダヤ人でドイツ(オーストリア・ハンガリー二重帝国)の支配下にいたという、外部者だったことに因る。2つ目の理由・背景は、彼の職業上の立場が、労働災害保障局勤務の法曹だったことである。ドイツの法制度で統治されたチェコ人労働被災者は、経済的にも言葉的(チェコ語しか判らないのにドイツ語のオーストリア型法制度に服さねばならない)にも疎外されていて、そういう彼らを擁護する立場にカフカは居た。


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