言語録

シリアル番号 日付

1212

2008/6/25


名言 権力は地方分権化すると良いが、知識は中央集中化されねばならない
言った人、出典 英国の哲学者ジョン・スチュアート・ミル
引用した人、他 アンドリュー・E・バーシェイ「近代日本の社会科学 丸山眞男と宇野弘蔵の射程

宇野弘蔵の弟子である玉野井芳郎が「資本主義やこれに伴う政治が健全であるためには、権力の分散が必要である。システムを顧みない過度の集権化は、巨大な歪曲、停滞、政治的硬直性を生み出す。それが市民社会を窒息させる」と説く。

「日本ではドイツはプロシャとナチの独裁のイメージで汚染されているがこれは誤認で戦後の西ドイツは中世的遺産を回復し連邦制における諸邦が政治的自立性をもっているという事実を見過ごしている。日本では徳川時代にサムライを土地から切り離し、明治期にサムライの貴族的バックボーンを廃絶して、県を従属させ、租税制度を樹立することができた歴史があって地方の自律性は失われたのである。日本がドイツに学ぶべきは分権化である」

たしかにフランスは日本と同じくフランス革命で貴族を追放したため極端な中央集権国家となった。日本とフランスに共通な原子力に過度に依存したエネルギー構造も過度の集権国家の象徴である。東海村の臨界事故でも分かるように、潜在的危険性がなおざりにされている。

もし地方分権になったら、原発立地は不可能となろう。



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