シリアル番号 | 表題 | 日付 |
877 |
ローマ帝国衰亡の原因 |
2004/10/14 |
ギボンは衰亡の歴史を記述しただけでその衰亡の原因を指摘していない。ウエルズはその原因を奴隷経済であったためとしている。単純労働だけでなく、学問奴隷、技能奴隷によって構成された。そのため技術革新がおこなわれなかった。ローマ600年間、伝令による通信、奴隷労働による壮大なローマの建築建設、ガレー船の奴隷動力、製粉、学問すべて奴隷依存であった。
現代は奴隷制度はないが、もし科学・技術の発展を阻害する因子が社会にあれば、競争に敗れて、ローマと同じ衰亡へ向かうであろう。日本はどうか?科学・技術者が割りを食っている以上むべなるかな。
山本七平「常識の研究」