メモ

シリアル番号 表題 日付

866

石油生産2004年ピーク説

2004/10/10

サイエンティフィック・アメリカン誌1998年3月号に掲載されたC.J.キャンベル氏らの石油生産2004年ピーク説が説得力をもっていたので以来グリーンウッド氏は機会あるごとに、紹介してきた。アジア研究所の研究会プレゼンテーションファイル(pdf 1.7Mb)ならびに名古屋商科大学総合講座「ライフサイクル」講義資料pdf file (615kb)そして1973年のオイルショックでパニックになった後、1989年半ば頃から日本では石油枯渇説はオオカミ少年としてバカにされる 。しかしC.J.キャンベル氏らはなぜ1989年半ば頃から埋蔵量の水増しがなされたかを国際政治のからくりから見事に説明し、我々は架空の埋蔵量にだまされているのだと明快に説明している。石油の価格が上がってはじめてキャンベル説が当たっているということを悟るハメニならぬようにと警告してきた。

ブッシュのあやまてるリーダーシップがきっかけとなって石油価格が50ドルを越えたが、ケリーになって価格が下がるかどうか興味あるところだ。そうこうしているうちに朝日新聞の科学劇場記者席欄で内山幸男編集委員がC.J.キャンベル氏らの石油生産2004年ピーク説を取り上げて「オオカミが来た」が現実にという記事を書いた。 この記事によるとC.J.キャンベル氏は石油地質学者で元トタール社幹部。氏はこの説を1988年に発表。氏が米国の石油生産が1970年でピークと予測しピタリと当てたヒューバート曲線は1956年にヒューバート氏が米国の油井の生産実績から導いた経験式であると紹介している。これはサイエンティフィック・アメリカン誌に書いてあったことと記憶している。 グリーンウッド氏はヒューバート曲線はベルギーの数学者ピエール・ベルハルスト(Pierre Verhulst)が1838年にマルサスの等比級数的人工増加論の矛盾解消のために考案したロジスティック曲線と同じ性質を持つと考えている。


トップ ページヘ