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782

オートポイエーシス(自己創出理論)

2004/01/16

自己創出理論によれば、人間の心とは自律的に動く閉じたシステムである。そこでは、色々な想念が自己循環的に浮かんでは消える。人間がある言葉やイメージにふれた時、これは情報が受け渡されたのではなく単に刺激を受け取ったにすぎない。刺激のために心は変容するが、変容の仕方は受け手に応じて様々であり、同じ結果になる保証はない。

我々は皆、自分の過去の経験にもとづいて、言葉やイメージの意味を自分勝手に解釈している。だから情報は伝わらない。

しかし理論社会学者ニクラス・ルーマンは社会も人間の心とおなじく自律的に動く閉じたシステムであると考えたように、コミュニケーションにより社会は自律的に変容してゆく。

朝日、ヒト科学21 西垣通東京大学教授

グリーンウッド氏の講義録41pに言及あり。

オートポイエーシスという言葉は細胞の受動的な壊死、ネクローシスに対する細胞の自殺、あるいは「立ち枯れ壊死」を意味するアポトーシス(apoptosis)と混同しやすい。気象のカタスタシスも同じ語尾をもつ。


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