メモ

シリアル番号 表題 日付

754

ウェストファリア条約

2003/08/31

30年戦争を終結させた1648年のフランス、スエーデンとスペインと神聖ローマ帝国の間に結ばれた講和により神聖ローマ帝国を構成していた各国の主権と独立を完全に承認し、神聖ローマ皇帝は有名無実となった。以後、欧州で国家主権の独立と内政不干渉を原則とする、国民国家単位の近代国際社会ができた。

ー国際司法裁判事、大和田恒(恒)

すでに事実上独立していたスイス連邦とネーデルラント連邦(オランダ)の独立が承認された。オーストリア・ハプスブルク家の勢力が後退し、フランスが大陸の最強国に浮上した。講和条約は宗教問題に関して、ドイツでの宗教的迫害を禁止し、1552年のパッサウ条約と55年のアウクスブルクの宗教和議を再確認した。そして、ドイツの諸侯国は、それぞれの侯の宗教に応じてカトリック、ルター派、カルバン派にわかれ、侯がその宗教をかえるときは領国をうしなうという取り決めがなされた。この条項のねらいは、宗教改革の拡大をおさえることにあった。ウェストファリア条約は、宗教戦争の時代が幕をとじたことをしめし、以後ヨーロッパの軍備競争は、おもに政治的な目的のためにおこなわれるようになる。


トップ ページヘ