メモ

シリアル番号 表題 日付

686

キリスト教原理主義

2003/03/02

Christian Fundamentalistのこと。宗教右派である。バプテスト教会、ペンテコステ派、福音派などが代表的。TV伝道師が活躍。
福音派(Evangelical)の急進派ファンデメンタリストのクリスチャン・コアリション(クリスチャン連合・キリスト教連合)がキリスト教原理主義の中核と見られている。選挙のための集票マシーンとして利用されるだけの存在から、政策決定の場に影響力を高めることが目標とし、共和党を乗っ取るという明確な目標を持っている。規模の拡大と政治的影響力を高めるために宗教色を薄め、政治的な宗教右派勢力を形成してきた。ブッシュ政権で成功さした。白人至上主義思想ともダブル。

キリスト教原理主義の影響を最も受けていたのが、レーガン政権である。レーガンは、新約聖書の「ヨハネ黙示録」16章16項のヘブル語でアルマゲドンという所で起こったことを世界最終戦争に結び付け、1986年まではその必然性を信じ込んでいたようだ。

Bushは39才の時、事業に失敗して酒浸りになったとき、TV伝道師、Billy Grahamの説教を聴き、キリスト教原理主義となった。彼の発言でevilという言葉が頻発するのはそのため。パパ・ブッシュはいさめたそうであるが譲らなかったという。キリスト教原理主義のダン・クエールを副大統領に考えたこともあった。司法長官に宗教右派に属するジョン・アシュクロフト前上院議員を指名する。Yaleでブッシュの先生だった蓮見 博昭教授は大統領から閣僚まですべて原理主義者で固められたのは米国史初の事態だという。

ブッシュは米国民の10%とも言われるキリスト教原理主義者の支持がなければ大統領にはなれなかったことをよく理解している。グラハムの子Franklin Grahamとも親しいといわれる。

クリスチャン・コアリションの元総裁、パット・ロバートソンは「イスラム教徒は、ナチスよりも質が悪い。ヒトラーも悪いが、イスラム教徒がユダヤ教徒に行いたいことはもっとひどいものだ。」と発言。

バプテスト教会の牧師であり、ホワイトハウスのアドバイザーも務めるジェリー・ファルウェルはCDSの番組で「ムハンマドは、テロリストだったと思う」と語る。ファルウェルは「モラル・マジョリティー」出身の指導者達で、排他的な原理主義者である。
ペンテコステ派であるジミー・スワガートはムハンマドを「性的倒錯者」、「変質者」と呼び、イスラム教徒の国外追放を要求する。

米国の原理主義的キリスト教団体は、「メイフラワー号」以来の建国神話・ナショナリズムとむすびつき、市場競争原理にさらされて、競争力も強く拡大主義的である。イラク攻撃はこの第一歩といえる。イラク攻撃はまさにブッシュが口をすべらせたように十字軍(the Crusades)ということになる。

テレ朝日 & 萬晩報 http://www.yorozubp.com/


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