メモ

シリアル番号 表題 日付

618

ロンドンのポスタルコード

2002/7/17

ロンドンのポスタルコードはRowland Hillという人が地域を方位によって分割した。まず中心部を西と東に分け、WCとECと名づけた。その周りを方位にしたがい N,NE,E,SE,S,SW,W,NWとした。しかしRowland Hillが引退するとこのすっきりしたシステムはその郵政官僚の宿敵で作家の Anthony Trollopeの個人的な暗い理由で故意に捻じ曲げられた。すなわちNEとSが完全に捨てられたのである。さらに悪いことに1917年に至り、拡大するロンドンを更に分割するためにN1とかW1という番号をつけることにした。中心に近いほうが若い番号をつけるのである。このような理由でポスタルコードは方位上はごちゃごちゃであまり意味をなさない。

しかしロンドンでは地域によって住人の所得が異なる。住人と所得とポスタルコードは完全に一致する。住所のポスタルコードでそのひとが金持ちか否かがたちどころにわかる仕組みになっている。

たとえばE1で働いているといえば、皆かっこいいとうらやましがる。高級住宅地ハムスッテドはNW3でヘンドンはNW4である。3と4の差は大きい。3の住人はビレジに住んでいるつもりだが4の住人はいつか3に移住したいと思っている。W11(ノッティングヒル)はW12(シャパード・ブッシ)より格が上、SW7(サウスケンジントン)はSW8(サウスランベス)より上、H6(ハイゲート)はN7(ホロウェイ)より上といった具合である。

The Times Thursday June 20 2002 by Richard Morrison


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