シリアル番号 | 表題 | 日付 |
564 |
山上の垂訓 The Sermon on the Mount |
2001/11/1 |
マタイによる福音書5-7章(Mathew 5,6,7)
なかでも最も有名はフレーズは6章の「もし、だれかがあなたの右のほおを打つなら、ほかのほおもむけてやりなさい。あなたを訴えて、下着を取ろうとする者には、上着も与えなさい。もし、だれかが、あなたをしいて一マイル行かせようとするなら、その人と共に二マイル行きなさい。」
(But if any one strikes you on the right cheek, turn to him the other also; and if any one would sue you and take your coat, let him have your cloak as well; and if any one forces you to go one mile, go with him two miles.)であろう。
佐藤誠三郎は"責任ある平和主義を考える"という本で「この絶対平和主義はこの世の秩序維持に何の関心も持たない人には崇高な原理でありうるが、この世の秩序維持にコミットしている人にとっては、きわめて無責任な行動、臆病者・卑怯者の行動となる。自由とか権利を守らなければならないと考えている人にとっては、とうてい支持できない原則である」という。日本国憲法九条を絶対平和主義の砦としている人々を批判するために、切迫した終末観をもていたキリストの言葉を引用したわけである。彼は憲法九条を護持しようとする人々を終末的危機意識も無く、人権や自由を侵略者からどう守るか真剣にも考えない自分勝手で無責任な平和主義者であると断じている。(Library
Serial No.495