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1510

原発依存症
2016/12/16

英国政府から原発の建設・運営を受託した日立製作所の英子会社に国際協力銀行(JBIC)や日本政策投資銀行が投融資する。総額1兆円規模になる公算が大 きい。事故が起きた場合の賠償の仕組みなどについても英政府と協議し、持続可能な枠組みづくりをめざすという。支援対象となるのは日立傘下のホライズン・ ニュークリア・パワーが英中部ウィルファで計画する原発2基。ホライズンは日立が英国で手掛ける原発の設計から運営までを受け持つ全額出資子会社だ。ウィ ルファの2基にかかる総事業費を現時点で約190億ポンド(約2.6兆円)と想定。日立が総事業費の1割程度、英国政府が25%以上を出す案が出ている。

福島事故で東電は実質倒産した。日立はコントラクターのため、「原子力損害の賠償に関する法律(原賠法)」の第4条3項の「原子炉の運転等により生じた原 子力損害については、製造物責任法の規定は適用しない」と明記されているため事故の責任はなく、むしろ焼け太りだ。日立の経営陣はその貧乏くじをひいた東 電の役目をしよ うとしているのは理解できない。ギャンブルに賭けようとしているように見える。うまくゆけばボロ儲け、失敗すれば身ぐるみはがされる。そして使うのはチョ ンボな福島と同じGEの炉。改良したというが本質は変わらない。

日本政府もどうかしている。 ギャンブル依存症に見える。だから英国の原発に1兆円の賭け金を張ったのだろう。10年間で1兆円回収できるかもしれないが、失敗すれば20兆 円失う?いったん事故が発生すれば民間工事会社が負担できるような損害の規模ではなく、日本政府に請求書が回ってくることは確実だ。負担は日本国民へということになる。まー!博打を暴力団から横取りして国家事業にしようというのですから何をかいわんやだが。

日本のマスコミは政府のマインドコントロー下にあり御用新聞となっているため、報道しないので、わからなかったが、ベトナム原発の使用済み核燃料は全て日本が引き取ることになっていたのだという。プルトニウムをベト ナムに渡さないためというお題目だったという。自国の使用済み燃料の処分もできないのにどうしようというのだろうか。幸いベトナムがこれを破棄したのは 幸運。

まだまだ心配はある。トルコの原発だ。安倍首相がおっとり刀でかけつけてシノップ・プロジェクトの優先交渉権を獲得した。日本では原子炉が製造物責任法の 対象から除外されているから東芝、日立、三菱などの原子炉メーカーは、原発事故の責任を問われないということになっているので喜んで参加する。その結果、 「失敗してもOKだから輸出で儲けよう」となる。しかしトルコ政府がロシアと契約したアックユ・プロジェクトと同じように、原子炉の運転・管理から使用済 み核燃料の処分や事故時の賠償まで押し付けられる可能性がある。

「人間は肉を食べるため家畜を飼育するが、家畜はそんなことは考えられないし、居心地が良くて食べるものがあればそれで満足する。人間の思惑は、殺される までわからない。これと同じじゃない?」と村田好隆氏がいう。安倍首相は血も涙もない家畜飼育業者、国民は家畜という構図。

七里ヶ浜にかって牧場があった。そのオーナーにたのんで息子を馬に乗せてもらうことになったとき、馬が鞍を載せられるのを嫌がって反抗したことがあった。 そのとき、牧場主は「日本人は牧畜をした経験がないから政治家に勝手されても従順だ。しかし家畜を育てた経験があれば、道理がわかって人々は政治家には簡 単には従順にならない。それが欧米人だ。日本は稲しかそだてたことがないから、従順で将来は欧米に蹂躙されるだろう」といっていたのを思い出す。

Rev. December 18, 2016

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