メモ

シリアル番号 表題 日付

1509

炭素偏析
2016/12/15

2014年仏国アレバ社では、仏国フラマンビル3号機(建設中)と同型の原子炉容器上蓋頂上部に炭素偏析が存在することを確認した。同社は、仏国クルゾ・ フォルジュ社(以下「クルゾ社」という。)が、本来は炭素濃度が高いため除外する領域を含んだインゴット(塊)を使って、原子炉容器上蓋・下鏡を鍛造製造 したことによるのではないかと疑っている。

ASNは、2016年(平成28年)6月23日、仏国内で運転中の58基の加圧水型原子力プラント(PWR)のうち18基で用いられている、クルゾ社及び 日本鋳鍛鋼株式会社(以下「JCFC」という。)により製造された蒸気発生器において、その水室の機械的強度が想定より低い可能性があるとのEDFの報告 を発表した。

日本では実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則第17条及び第55条で、原子炉容器や蒸気発生器を含むクラス1機器、重大事故等対処設 備及び支持構造物等については、適切な機械的強度及び化学成分を有することを要求している。工事計画の審査では、必要な個所に適切な部材(JIS規格品 等)が使用されることを確認し、使用前検において実際に使用されている部材の化学成分がJIS規格等で定められた成分になっていることを製造記録により確 認している。

フランスでの事態に応じ原子力規制委員会は電力各社に再確認を指示し、報告するよう求めた。しかし電力各社はサンプリングと分析はせず、過去の記録の整理でお茶を濁している。


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