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1463

原爆と原発
2015/03/21

須坂出身の坂田雅子監督の作品「わたしの、終わらない旅」に感銘を受けたと書いたが、このUTubeの松本氏の作品も素晴らしい出来栄えだ。

U Tubeに"A Time-Lapse Map of Every Nuclear Explosion Since 1945 - by Isao Hashimoto"という世界の全ての原爆がさく裂した場所と時と規模を時系列にそって世界地図上に示した優れた動画であ る。

これをみていると原発実験が冷戦の代理戦争として実施されたのだと実感する。まさに狂気の時代だった。それでも我々は生きている。なぜか試算してみた。

実験に使われた2379発のうち、大気圏内は502回だそうだ。原発1個の核分裂物質1kgとして502kgの核分裂物質が大気圏にまき散らされたことに なる。

原発1基には100トンのウラニウムが装填され、内4%がU235だ。これの半分が核分裂物質になって溜まっているわけだから福島事故で全量まき散らされ れば3x100,000x0.4%x0.5=6000kgとなり、如何に福島の事故が深刻かわる。実際にはこのうち12%が飛び散り、残り88%は格納容 器内底部に溶け落ちて、散水に洗われている。大部分は循環浄化されているが、一部は地中経由で海にじわじわともれ、海水に稀釈されて太平洋に拡散してい る。

原発もこの冷戦時代の狂気の雰囲気の遺物であることがよく理解できる。原発事故はべき分布というロングテールを持つ。したがってチェルノブイリ級の事故は 確率は低いが避けられるという証拠は見つかっていない。そしてその確率は14,500炉ー年に1回なのだ。


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