メモ
シリアル番号 |
表題 |
日付 |
1438
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ボラード病
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2014/08/10
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吉村萬壱の小説の題名
現在の日本に蔓延する病
同調圧力に満ち、自分たちの共同体が受けた傷を無理やり忘れ去ってしまおうとし、かえってわけもなく誇りを持つことを強要し合い、町の行事ではその賛歌を
歌い、学校ではきれいごとだけを教え、その奥底で破滅がひたひたと低い波音をさせている事実に目をつぶり、耳をふさぎ、だからこそ他人にも同じように”
絆”を求め続ける土地
「ボラード」とは、港で船を係留する繋船柱(けいせんちゅう)の意味。我々は巧妙で柔らかなファシズムの時代に生きている。繋がれている擬似(ぎじ)的な安心と、海をたゆたう小舟の孤独と、自分はどちらに身をおくのか考えさせられる。