メモ
シリアル番号 |
表題 |
日付 |
1406
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ストラディヴァリウスの秘密
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2013/11/03
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通説は@ストラディヴァリの音質の秘密は経時変化だtぽいうもの材が枯れてくるとよい音になる。A赤いニスに秘密がある。とされてきたが、いずれも正しく
ない。アルプスで育った植林せず自生しているドイツトウヒ(スプルース)は年輪も密で表板(Decke)と補強の力木(バスバー)とサウンドポストにつか
う。植林しないのは遺伝子を守るため。これだけでは必ずしもよい音にならない。形や寸法が変わってでも音に影響しない。木材は、10年近く乾燥させたも
の。
裏板(Boden)と側板(Zargen)、ネックにはイタヤカエデ(メイプル)指板は黒檀を使う。駒(Steg)は魂柱の上に置く。
まず良い本質とはどういうものかというと、1個のマイクで拾った音では、差が出ない。差は指向性で音の放射される方向に指向性があり、ホールの一番奥に届くように音が出ている。
元ミネソタ大学助教授の Steven Sirr
氏はX線コンピュータ断層撮影(CAT)で分析した。結果は魂柱(こんちゅう、サウンドポスト)という棒を中心にしてスプルースの表板も美しい木目のある
カエデの裏板も重量が同じ、また箱内容積も等しい。異なる密度で異なる木材が組み合わさっている部分、つまりストラディヴァリウスの秘密とでもよぶべき要
素を精密に計測した。そしてコンピュータ制御旋盤で出力できるCADデータ化した。単に形状を複製しただけでなく、数百年を経て変化した木質まで考慮して
材質を選び、楽器職人が「複製」を完成させると良い音になった。
表板と裏板に砂を置き、音に共鳴しているとき、音程によって一定の砂のパターンを描く板が良い音を出す。砂は節の部分に集まる。
板の厚さをコピーしてもいい音は出ない。どこをたたいても同じ音程の音が出るように削る。
共鳴箱の全長に対して、全長を黄金比で分割した時に、必ずその黄金比の位置にf字孔の下の目の中心が来る。
ちなみにドラム缶をたたいてつくるスチールパンという楽器は興味深い。
-NHK