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1358

ポアンカレ予想
2012/09/10

トポロジー(位相幾何学)の創始者ポアンカレが宇宙が丸いか否かを計る方法として紐を使うことを考えて宇宙の中の任意の一点から長いロープを結んだロケッ トが宇宙を一周して戻ってきて、ロープの両端を引っ張ってロープを全て回収できた場合、宇宙の形は概ね球体(ドーナツ型のような穴のある形、ではない)と 言えるのか、という問題を1904年に提案。

以来ほぼ100年にわたり未解決だったが、2002年から2003年にかけてロシア人数学者グリゴリー・ペレルマンはこれを証明した。彼はリチャード・ス トレイト・ハミルトンが創始したリッチフロー(Ricci flow)の理論に「手術」と呼ぶ新たな手法を付け加えて拡張し、驚くべきことにサーストンの幾何化予想を解決してその系としてポアンカレ予想を解決し た。ほとんどの数学者がトポロジーを使ってポアンカレ予想を解こうとしたのに対し、ペレルマンは微分幾何学と物理学の手法を使って解いてみせた。そのた め、解の説明を求められてアメリカの壇上に立ったペレルマンの解説を聞いた数学者たちは、「まず、ポアンカレ予想を解かれたことに落胆し、それがトポロ ジーではなく微分幾何学を使って解かれたことに落胆し、そして、その解の解説がまったく理解できないことに落胆した。証明には数学だけではなくエントロ ピー、温度などの概念を使っている。

ペレルマンには、この業績によって2006年のフィールズ賞が贈られたが本人は辞退。100万ドルのクレイ賞も辞退し、母親の年金で生活している。

トポロジーはコーヒーマグとドーナツは同形とする。

NHK



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