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シリアル番号 表題 日付

1312

ホープダイヤモンド

2011/02/14

ホープダイヤモンド(Hope Diamond)は、現在スミソニアン博物館のひとつである国立自然史博物館に所蔵されている45.52カラットのブルー・ダイヤモンド。スミソニアン博物館はの国会議事堂前にある一群の博物館の総称である。

クラリティはVS1。 紫外線を当てると、1分以上に渡って赤い燐光を発する。

ダイヤモンドに紫外線を当てると発光するのは珍しくないが(ダイヤモンドのうちおよそ1/3は紫外線を当てると発光する)、赤くしかも1分以上も光り続けるというのは極めて珍しく、現在のところその原理は解明されていない。

青い色の原因は、不純物として含まれるホウ素が原因である。これは半導体でホウ素が正穴を作るのと同じ原理で赤色を吸収するために青く見える。ダイヤモンドが生成される地下深くでは、ホウ素はほとんど存在しないとされている。このため、「なぜダイヤモンドの生成時にホウ素が含まれたのか?」についても謎となっている。

時価200億円

ちなみにダイヤモンド原石はトランプのダイヤのあの菱形をしている。

ホウ素を含むと青色になるが窒素を含むと黄色になる。

歴史
9世紀頃―インド南部のデカン高原にあるコルコンダ王国のコーラルという町を流れる川で、農夫により発見される。
1660年(または1661年) フランス人ジャン=バティスト・タヴェルニエ(Jean-Baptiste Tavernier)がダイヤを購入。112と3/16カラットあった。
1668年 タヴェルニエからフランス王ルイ14世が112.50カラットのダイヤを購入。ハート型にカットカッティングされ69.03カラットとなり、「王冠の青」あるいは「フランスの青(フレンチ・ブルー)」「ブルーダイヤモンド」と呼ばれた。ブリリアントカットと同じ98.5度であった。
1792年9月11日 フランス革命のさなか6人の窃盗団が王室の宝玉庫に侵入し、ブルーダイヤモンドを含む宝石類を強奪。
1812年9月 イギリスのダイヤモンド商ダニエル・エリアーソンが「ブルーダイヤモンド」から切り出されたと2005年にスミソニアン協会によって、また2008年にはフランス国立自然史博物館によって、最終的に確認された44.52カラットのダイヤを購入。売りに出たタイミングが窃盗からちょうど20年後であったことに、犯罪の時効との関連を見る向きもある。いずれにせよブルーダイヤモンドが持っていた98.5度は失われていた。イギリス王室の記録にはないが、ジョージ4世がこのダイヤを所有していたと信じる人もいる。
1824年 ロンドンの銀行家ヘンリー・フィリップ・ホープの宝石コレクションとして記録される。これがホープダイヤモンドと呼ばれるようになったいきさつである。
1902年頃に2万9000ポンドでロンドンの宝石商アドルフ・ウィルが買い取り、アメリカのダイヤモンド商サイモン・フランケルに売却する。フランケルはダイヤをニューヨークに持ち込み、1908年 パリの宝石商ソロモン・ハビブに売却。そしてハビブはピエール・カルティエに売却。
1911年 カルティエはホープダイヤ宝石を装飾し直してアメリカの社交界の名士エヴェリン・ウォルシュ・マクリーンに売却。
1949年 マクリーンの相続人はニューヨークのダイヤモンド商ハリー・ウィンストンに売却。
1958年11月7日 ウィンストンはスミソニアン協会にホープダイヤを寄贈。


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